システムインテグレーション事業者

SIer - BtoB ハブページと広告で MQL +85%

領域別ハブページの設計と BtoB 広告の組合せで、MQL を 1.85 倍、CPL を -22% に改善した SIer の事例。

Results

主要な成果

+85%
MQL
+95%
自然流入
-22%
CPL

クライアント概要

幅広い業界に向けて クラウド導入支援・セキュリティ強化・DX 推進などのソリューションを提供するシステムインテグレーション事業者です。長年の取引先企業基盤がある一方、新規顧客の獲得は営業による属人的アプローチに依存しており、再現性のあるマーケティング基盤の構築が経営テーマになっていました。

背景となる事業課題

ご相談時点での主要課題は以下の 3 つでした。

  • 新規顧客獲得が紹介・既存営業頼り — マーケティング起点のリードは月数件レベルで、営業の負荷集中も課題
  • コーポレートサイトの SEO 設計が手薄 — サービス紹介ページは網羅されているものの、検索意図に対応した情報設計になっていなかった
  • BtoB 媒体の運用ノウハウが社内に乏しい — LinkedIn や Meta Lead Ads は出稿経験がなく、媒体特性も整理されていなかった

経営層からは「MQL を 1.5 倍にし、その後の商談化までの仕組みを整える」というオーダーがありました。

課題の構造化

業界の検索行動分析と顧客の意思決定プロセスを分解すると、次の構造が見えました。

  • 検討者は具体的な「課題ワード」から検索する — 「クラウド 移行 課題」「セキュリティ 対策 製造業」などの 領域 × 業界 × 課題の組合せで検索される傾向
  • 競合 SIer はサービス紹介ページのみで対応 — 検索意図に対応する 情報設計型ハブページが存在しない
  • BtoB 領域は LinkedIn での職種ターゲティングが効く — 情シス / 経営企画 / DX 推進部などへの直接アプローチが可能

つまり、「課題ワード」を入口にした SEO ハブと、職種ターゲティング広告を組み合わせれば、MQL を体系的に増やせる構造が明確になりました。

取り組み

1. 3 領域のハブページ設計

主力 3 領域(クラウド / セキュリティ / DX)ごとに、情報設計型のハブページを構築しました。

  • ピラー記事 — 各領域 1 本、検索意図を網羅する 5,000 字以上の全体ガイド
  • クラスター記事 — 業界別 / 課題別の派生記事を各 8〜10 本ずつ展開
  • CV 動線 — 各ページから「ホワイトペーパー DL」「個別相談予約」へ自然に誘導

合計 30 本以上の記事資産が積み上がり、主要 KW での検索順位が平均 24 位 → 9 位に向上しました。

2. ホワイトペーパー 12 本の制作

BtoB の意思決定プロセスでは、**「すぐ商談」ではなく「まず情報を集める」**ユーザーへの対応が重要です。

  • 業界別ホワイトペーパー — 製造業 / 金融 / 物流など、業界特化の課題と解決策をまとめた資料
  • 領域別チェックリスト — 「クラウド移行の準備チェック」「セキュリティ診断シート」などの実用ツール
  • 事例集 — 過去の導入事例を匿名化してパッケージ化

これらをコンテンツのリード獲得用 CTA として配置することで、問合せより低いハードルで温度感のあるリードを獲得できるようになりました。

3. BtoB 特化の媒体ミックス

媒体ごとの強みを活かして配信を設計しました。

  • LinkedIn Ads — 情シス / 経営企画 / DX 推進部の役職にターゲティング。ホワイトペーパー DL を直接 CV に
  • Meta Lead Ads — フォームを Meta 内で完結させ、入力ハードルを下げる。「中堅企業の DX 担当」向け訴求
  • Google 検索広告 — 顕在 KW を補完。指名外の検討フェーズで広告が露出する設計
  • リターゲティング — コンテンツ閲覧者を後追いし、商談化のタイミングを揃える

LinkedIn / Meta は SIer 業界での運用経験が少ない媒体だったため、支援初期は学習期間として小予算で検証し、効果が見えてから本格出稿に切り替えました。

4. MA 連携と商談化導線

リードを商談に結びつけるための ナーチャリング基盤を整備しました。

  • MA ツール(HubSpot)の導入と運用設計 — リードのスコアリングと自動メール配信のルール化
  • インサイドセールスとの連携 — 一定のスコアに達したリードを優先的にフォロー
  • 営業との情報連携 — 商談時に「過去どの記事を読んだか / どの資料を DL したか」が見える状態に

これにより、営業がコンテキストを持って初回商談に臨めるようになり、商談化率も改善しました。

成果

指標BeforeAfter変化
月間 MQL 数28 件52 件+85%
自然流入 (オーガニック検索)月 1,200 セッション月 2,340 セッション+95%
CPL(リード単価)¥18,500¥14,400-22%
MQL → 商談化率22%35%+13pt
商談化単価¥84,000¥41,100-51%

特に 商談化単価が大幅に改善したことで、営業 1 人あたりの商談数が増え、属人的だった新規開拓が組織として再現性のある形になりました。

「ハブページ」が SEO と CV の両方を支える

数値以上に効いたのは、情報設計型ハブページが SEO 流入と CV 動線の両方を担う構造でした。サービス紹介だけのページでは「検索意図に応えない / コンバージョン動線が遠い」の両方の問題が起きますが、ハブページは両方を 1 つの導線で解決します。

担当者からのご評価

BtoB 領域の理解が深いのが大きいです。LinkedIn 広告のような媒体特性、ホワイトペーパーのテーマ選定、MA の運用設計まで、断片的な施策ではなく 一気通貫で見てもらえているのを感じます。**営業からも『この資料を読んだ人なら話が進めやすい』**と評価が上がっています。」

— マーケティング部門長 様

学びと次のステップ

このプロジェクトで明確になったのは、SIer のような検討期間の長い業界では「情報設計 + ナーチャリング + 媒体ミックス」の三位一体が機能するということでした。次フェーズでは、

  • ABM (Account-Based Marketing) の導入 — ターゲット企業を限定してパーソナライズドアプローチ
  • ウェビナー / セミナーの定期開催 — オフラインを含めたリード獲得チャネルの拡張
  • 既存顧客への CS 起点アップセル — 新規だけでなく既存深掘りも仕組み化

を進め、**「マーケが新規を取って、営業が刈り取る」から「マーケ・営業・CS が一体で事業を伸ばす」**フェーズへ移行していく予定です。

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