教育・通信学習サービス運営企業

オンライン学習サービス - リスティング広告で CPA 28% 改善

検索意図の再整理とアカウント構造の刷新により、CPA を 28%、CV 数を 1.6 倍に改善したオンライン学習サービスの事例。

Results

主要な成果

-28%
CPA
+60%
CV
+8pt
検索面シェア

クライアント概要

社会人と高校生・大学生向けのオンライン学習サービスを運営する事業者です。複数の学習領域(語学・資格・プログラミングなど)を扱っており、新規入会獲得の主軸チャネルは 検索広告(リスティング) でした。事業としては既に立ち上げから 5 年が経過し、有料会員数の 継続的な伸びが経営テーマでしたが、ここ 1 年で CPA が高止まりし、新規広告投下の判断が難しくなっていました。

背景となる事業課題

ご相談時点での主要課題は以下の 3 つでした。

  • 入会獲得 CPA が 1.4 倍に高騰 — 媒体側の自動入札に任せても改善しない状態が長く続いていた
  • 媒体ごとに別代理店が運用 — Google / Yahoo! / Meta がそれぞれ別社運用で、学習領域ごとの優先順位や予算配分のロジックが揃っていなかった
  • LP と検索 KW のマッチ率が低い — 学習領域別の専用 LP が無く、全 KW を共通 LP に流していたため、検索意図と着地ページのズレが大きく直帰が多発

経営層からは「広告投下を増やせば獲得は増えるはずだが、CPA がこれ以上悪化すると LTV を回収できない」という危機感が共有され、運用全体の方針見直しが急務でした。

課題の構造化

着手直後に、過去の広告データを「学習領域 × デバイス × 検索クエリ」の 3 軸で分解。次の事実が明らかになりました。

  • 全 CV の 62% が 4 領域に集中していた一方、広告予算は全領域に均等配分されていた
  • スマートフォン経由の CV 単価がデスクトップの 1.7 倍だが、LP がデスクトップ最適化のままで離脱率が高かった
  • 一般 KW(「○○ 学習 おすすめ」など)でクリックを集めていたが、CV まで遠い検索意図に予算が漏れていた

つまり「伸ばすべき領域 × デバイス × 検索意図」が明確で、全体最適ではなく “勝ち筋への集中” がレバレッジの大きい打ち手だと判断しました。

取り組み

1. アカウント構造の再設計

機械学習の精度を上げるため、Google / Yahoo! のアカウント構造を「学習領域 × デバイス」軸で再構築しました。

  • 学習領域別キャンペーン — 4 主力領域を個別キャンペーン化し、残り領域は予算上限を絞った検証枠として 1 つに集約
  • デバイス別予算配分 — スマホ / デスクトップで入札比率を分け、CV 確率の高い時間帯にも傾斜配分
  • 検索意図別広告グループ — 比較系・指名系・問題解決系で広告文と LP を分けることで、学習に直結する CV 確率を高める設計

これだけでも 短期間で配信学習が安定し始め、CPA が 約 12% 改善しました。

2. tCPA 化と季節要因の反映

季節商戦(春の入学・年度切替・夏休み)に合わせて tCPA 値を月別に調整。これまで「固定 tCPA」で運用していた状態を、入会のピーク需要に合わせて段階的に調整する設計に切り替えました。

合わせて広告クリエイティブも、シーズン文脈を反映した訴求(春の「新生活応援」、夏休みの「学び直しチャンス」など)を計画的に投下することで、季節要因による CTR / CVR 向上分を取り込めるようになりました。

3. LP の AB テスト体制構築

学習領域別の専用 LP を制作し、各 LP で AB テストを継続的に回せる体制を整備しました。テスト要素は以下の 3 つに集中しました。

  • ファーストビュー — 「誰が何を得られるか」をシンプルに伝えるコピーへ
  • CTA — 「無料体験申込」と「資料請求」の 2 段階導線に分割し、心理的ハードルを下げる
  • 申込フォーム — 入力項目を 9 → 6 個に簡素化、必須項目を最小限に

各 LP で 月 2 本ペースで AB テストを実施し、CVR は学習領域平均で +34% 改善しました。

4. 計測の信頼性担保

Google / Yahoo! と GA4 の CV 数がそれぞれ 15〜25% ずれている状態を解消するため、サーバーサイド計測 (Google CAPI / Yahoo! オフライン CV) を実装。広告媒体に正確な CV 信号を返すことで、媒体側の機械学習精度が大幅に向上しました。

この計測整備により、「実 CV と媒体 CV の差分を疑いながら判断していた」状態から、「媒体 CV を信頼して攻めの判断ができる」状態に変わったのが大きな転換点でした。

成果

指標BeforeAfter変化
検索広告 CPA¥9,400¥6,800-28%
月間 CV 数215 件344 件+60%
検索面シェア (主力 KW 平均)38%46%+8pt
LP CVR (4 主力領域平均)2.4%3.2%+34%
計測精度 (媒体 CV ÷ 実 CV)76%96%+20pt

CPA 改善と CV 増加が同時に進んだ結果、広告予算の +25% 増額にも対応できる状態になり、入会獲得の中期的な伸長余地が広がりました。

1 チーム体制が判断スピードを変えた

数字以上に大きな変化は、戦略コンサルから運用までを 1 チームで担う体制になったことです。これまで「媒体運用は代理店」「LP 改修は別の制作会社」「データ分析は社内」と分かれていた意思決定が、LOads 側で一気通貫で進められるようになり、改善サイクルが 週次ベースで回るようになりました。

担当者からのご評価

「以前は『広告は代理店に任せている』状態でしたが、LOads さんになってからは『どの数字を見て、なぜそう判断したか』が毎週共有されるので、社内議論が一気に進めやすくなりました。判断スピードが体感で 2 倍になっています。」

— マーケティングご担当者様

学びと次のステップ

このプロジェクトで明確になったのは、機械学習任せの「広く浅く」より、勝ち筋への集中投下が CPA 改善の本丸だということでした。次フェーズでは、

  • LTV ベースの入札最適化 (短期 CPA ではなく回収可能 CAC へ)
  • 検索 × ディスプレイの連携配信 (認知→検索→獲得のフルファネル設計)
  • AI クリエイティブによる LP / バナーの量産体制

を進め、**「広告で獲得する」から「広告と LTV で事業を伸ばす」**へとフェーズを移していく予定です。

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