課題
複数の診療科を展開する同法人では、新患の大半が医療ポータルサイト経由という状態が長く続いていました。ポータルは一定の集患力がある一方で、掲載費が年々上昇し、口コミやランキング表示のロジックも自院ではコントロールできません。「掲載をやめた瞬間に新患が途絶えるのではないか」という構造的な不安が、経営層の中で大きくなっていました。
自院サイトは開院時に制作したままほぼ更新されておらず、スマートフォンでの閲覧体験・予約導線・診療内容の説明のいずれも、患者さんが比較検討する場として機能していない状態でした。Web 担当の専任者も不在で、何から手を付けるべきか優先順位が見えないというご相談から、LOads の Web コンサルティングがスタートしています。
アプローチ
1. 集患構造の可視化と優先順位設計
支援初期に、ポータル経由・自然検索経由・指名検索経由・地図検索経由の流入と予約データを整理し、**「どのチャネルが、どの診療科の新患を連れてきているのか」**を可視化しました。その結果、指名検索と地図検索には十分な需要があるにもかかわらず、サイト側の受け皿が弱く予約まで到達していないことが判明。「広告を増やす前に、まず自院サイトと地図対策で取りこぼしを回収する」という優先順位を経営層と合意しました。
2. 「診療科 × 症状」軸でのサイト再設計
自院サイトを、診療科ごとの一覧ページに加えて、患者さんが実際に検索する「症状・悩み」起点のページ構造へ再設計しました。「地域名 + 診療科」「症状 + 治療」といったローカル KW を整理し、各ページから予約への導線を統一。医療広告ガイドラインに抵触しない表現ルールをドキュメント化し、院内チェックフローも併せて整備しています。
3. 地図検索・予約導線の統合改善
Google ビジネスプロフィールの診療科別の整備、写真・診療時間・属性情報の最適化を行い、地図検索からワンタップで予約システムに到達できる導線に統一しました。さらに予約システム側の入力ステップを見直し、スマートフォンでの予約完了率を改善。検索 → 比較 → 予約の流れの中で離脱が大きかった箇所を、データを見ながら順に潰していきました。
成果
支援開始後、自院サイト経由の予約数は支援前比で約 2 倍に拡大しました。「地域名 + 診療科」の主要キーワード群では検索上位 1〜3 位を獲得し、地図検索経由の予約も着実に積み上がっています。結果として、集患コスト全体に占めるポータル掲載費の比率を約 4 割削減でき、「ポータルをやめられない」という構造的不安そのものを解消する方向に経営の選択肢が広がりました。
また、症状ページの追加やお知らせ更新を院内スタッフが自走できる運用ルールを残せたことで、外部支援を縮小しても集患基盤が維持される体制になっています。
LOads が担当した支援領域
- 集患チャネル別の流入・予約データ可視化と優先順位設計
- 「診療科 × 症状」軸での自院サイト構造再設計 / ローカル SEO
- 医療広告ガイドラインに配慮した表現ルールの策定
- Google ビジネスプロフィール最適化と予約導線の統合
- 院内スタッフ向け更新運用ルールの整備 / 月次レビューの伴走