課題
オンライン学習サービスを展開する同社では、サイト制作・広告運用・SEO をそれぞれ別の会社に依頼しており、施策がバラバラに走っている状態でした。広告は広告代理店、サイトは制作会社、SEO は別のコンサル会社という体制のため、広告で訴求しているメッセージと LP の内容が噛み合わない、SEO 施策で構造変更したいがサイト側の改修が進まない、といった調整コストが膨らみ続けていました。
事業側の課題はシンプルで、資料請求数を伸ばしたいのに、どの施策がボトルネックなのか誰も全体像を説明できないということ。各社のレポートはそれぞれの領域では正しいものの、横串で見たときに「次に何へ投資すべきか」を判断できる材料になっていませんでした。
アプローチ
1. 全チャネル横断の現状診断と KPI ツリー再設計
支援初期に、広告アカウント・サイト解析データ・検索順位データを横断で診断し、「流入 → 回遊 → 資料請求」のどこにボトルネックがあるかを定量で特定しました。結果として見えたのは、流入自体は確保できている一方、検討フェーズの浅いユーザーが資料請求フォームに直行させられて離脱しているという構造です。広告・SEO・サイトの責任分界をまたいだ KPI ツリーを再設計し、3 領域の施策をひとつの優先順位リストに統合しました。
2. 受講検討フェーズに沿ったサイト再構築
サイトリニューアルでは、デザイン刷新よりも情報構造の再設計を主眼に置きました。「サービスを知ったばかりの層」「他社と比較中の層」「料金と始め方を確認したい層」という 3 つの検討フェーズを定義し、それぞれに対応するページ群と導線を設計。比較検討層向けには学習方式・サポート体制・料金の比較コンテンツを拡充し、資料請求フォームは入力項目を絞った段階式に変更しています。
3. 広告 × SEO の役割分担を明確化した集客設計
集客面では、指名 KW・刈り取り系は検索広告、潜在層への認知は Meta 広告、比較・検討系 KW はSEO コンテンツという役割分担を明確にしました。従来は広告と SEO が同じキーワードを奪い合う形になっていましたが、検索結果での共食いを解消し、広告費を需要創出側に再配分。SEO では「(学習ジャンル) おすすめ」「(学習ジャンル) 社会人」といった比較・検討系 KW 群でコンテンツを整備し、新サイトの構造と内部リンクに沿って育成しました。
成果
リニューアル公開と集客再設計の後、資料請求数はリニューアル前比で約 2.5 倍に拡大。同時に、広告費の再配分とフォーム改善の効果で CPA は約 31% 改善しました。比較・検討系 KW のオーガニック流入も約 2 倍となり、広告に依存せず資料請求が積み上がる構造へ転換しています。
同社側で特に評価いただいたのは、数値以上に**「全体像を 1 枚で説明できる体制になった」**ことでした。サイト・広告・SEO の進捗が単一の KPI ツリーで報告されるため、経営側の投資判断が速くなり、施策の意思決定リードタイムが大幅に短縮されています。
LOads が担当した支援領域
- 全チャネル横断の現状診断 / KPI ツリー再設計
- 受講検討フェーズに基づくサイト情報設計・制作ディレクション
- 検索広告 / Meta 広告の運用 (役割分担の再設計を含む)
- 比較・検討系 KW を軸とした SEO コンテンツ設計
- Looker Studio による横断レポーティングと月次の意思決定支援