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SEOで見るべきKPI:順位・流入・CTR・CVの見方

SEOで見るべきKPIを、順位、表示回数、クリック、CTR、自然検索流入、CV、商談化率まで、改善判断に使える形で整理します。
SEOで見るべきKPI:順位・流入・CTR・CVの見方

SEO対策を進めていると、「順位は上がっているのに問い合わせが増えない」「検索流入は増えているが成果として説明しづらい」「どの指標を月次で見ればよいのか分からない」という悩みが出てきます。

SEOは広告のように配信費と成果が日々分かりやすく結びつく施策ではありません。記事公開、リライト、内部リンク、技術改善、サービス導線の整備などが積み重なり、時間をかけて検索結果や問い合わせに影響します。そのため、KPIを曖昧にしたまま進めると、順位、PV、記事本数の報告だけになり、投資判断ができなくなります。

結論から言うと、SEOで見るべきKPIは、順位や流入だけでは不十分です。Search Consoleで「表示回数」「クリック数」「CTR」「平均掲載順位」を見て、GA4で「自然検索流入後の行動」「ランディングページ」「キーイベント」「CV」を見ます。そのうえで、問い合わせ、商談化率、受注単価などの事業指標とつなげて評価します。

SEOのKPIは、検索結果で見つかること、選ばれること、記事で理解されること、問い合わせへ進むことをつなげて見るための設計です。 順位だけ、流入だけ、CVだけを単独で見ても、どこを改善すればよいか分かりません。

この記事では、SEOのKGIとKPIの違い、Search Consoleで見る入口KPI、GA4で見る行動とCVのKPI、BtoB SEOで商談まで見る考え方、記事タイプ別のKPI、月次レポートで見る指標、投資判断モデル、よくある失敗、改善施策への変換方法を整理します。

補足ボックス|この記事でわかること

  • SEOで見るべきKPIの全体像
  • KGIとKPIの違い
  • Search Consoleで見る表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位
  • GA4で見る自然検索流入後の行動とCV
  • 問い合わせ、商談化率、受注単価まで見る理由
  • 記事タイプごとのKPI設計
  • 月次レポートで見るべきSEO指標
  • SEO KPIの投資判断モデル
  • KPIを改善施策へ変換する方法

補足ボックス終了

SEOのKPIは順位だけでなく成果までつなげて設計する

SEOのKPIを表示回数、CTR、流入、回遊、CV、商談までつなげて設計するKPIツリー図解

SEOのKPIを考えるとき、最初に決めるべきなのは「何のためにSEOを行うのか」です。検索順位を上げること自体が目的なのか、問い合わせを増やすことが目的なのか、商談化するリードを増やすことが目的なのかによって、見るべきKPIは変わります。

多くの企業サイトでは、SEOの最終目的は検索流入を増やすことだけではありません。見込み顧客が検索で記事に入り、課題を理解し、サービスページや資料請求、問い合わせへ進むことが目的です。

そのため、SEOのKPIは次のように階層で見ます。

階層 主なKPI 見る意味
検索入口 表示回数、平均掲載順位 検索結果に出ているか
選択 CTR、クリック数 検索結果で選ばれているか
流入後行動 LP別流入、回遊、CTAクリック 記事を読んで次に進んでいるか
成果 CV、CVR、問い合わせ数 成果に近づいているか
事業 商談化率、受注単価、売上貢献 投資として成立しているか

GoogleのSearch Consoleヘルプでは、検索パフォーマンスレポートでクリック数、表示回数、平均CTR、平均掲載順位を確認できると説明されています。GA4では、キーイベントを使ってビジネス上重要なアクションを測定できます。

つまり、SEOのKPIはSearch Consoleだけでも、GA4だけでも完結しません。Search Consoleは検索結果での入口、GA4は流入後の行動、問い合わせや商談データは事業成果を見るために使います。

綱脇耕輔の実務見解として、SEOのKPI設計で最も避けたいのは、順位と流入だけで「順調」と判断することです。順位が上がっても問い合わせにつながらない記事もありますし、流入は少なくても商談化しやすい記事もあります。KPIは「数字が良いか」ではなく「次に何を改善すべきか」を判断するために設計します。

SEOのKGIとKPIの違いを整理する

SEOのKGIとKPIの違いを事業成果、商談、問い合わせ、検索指標に分ける図解

KGIとKPIは混同されやすい言葉です。KGIは最終的に達成したい目標です。KPIは、その目標に近づいているかを確認する途中指標です。

SEOで言えば、KGIは「月間問い合わせ数」「商談数」「受注件数」「売上貢献」など、事業成果に近い指標に置くことが多いです。一方で、KPIは「表示回数」「クリック数」「CTR」「自然検索流入」「記事別CV」「サービスページ遷移」など、KGIに近づくための途中指標です。

区分 役割
KGI SEO経由問い合わせ数、商談数、受注金額 最終的に達成したい成果
KPI 表示回数、CTR、クリック数、自然検索流入、CVR KGIに近づいているかを見る途中指標
補助指標 記事本数、内部リンク数、リライト数 施策の実行量や進捗を見る

ここで注意したいのは、記事本数やリライト数はKPIではなく、補助指標として扱う方がよいことです。記事を何本作ったか、リライトを何本行ったかは進捗管理には役立ちます。ただし、それ自体が成果ではありません。

SEOのKPIは、KGIから逆算して設計します。 たとえばKGIが「SEO経由の問い合わせを月10件にする」なら、見るべきKPIは自然検索流入数、LP別CV、CTAクリック、フォーム到達、問い合わせ完了、商談化率です。順位や表示回数は、問い合わせを増やすための入口指標として扱います。

逆に、KGIが「特定キーワードで上位表示する」だけだと、事業成果との関係が弱くなります。もちろん、重要キーワードの順位は見るべきです。しかし、順位は目的ではなく、問い合わせや商談につながるための途中指標として扱う方が実務に合います。

KPIを設計するときは、最初に「成果指標」「行動指標」「入口指標」「実行指標」を分けます。成果指標は問い合わせや商談です。行動指標はCTAクリックやサービスページ遷移です。入口指標は表示回数、CTR、クリックです。実行指標は記事公開、リライト、内部リンク追加などです。

この区分を混ぜると、レポートが分かりにくくなります。たとえば「今月は記事を10本作りました」と「問い合わせが3件増えました」は、同じKPIではありません。前者は実行量、後者は成果です。実行量が増えたから成果が出るとは限らないため、両方を同じレベルで報告しない方が判断しやすくなります。

順位や記事本数だけをKGIとして置くと、問い合わせにつながらない施策を続けてしまうことがあります。SEOを事業施策として見るなら、最終成果から逆算してKPIを組み立てる必要があります。

Search Consoleで見る入口KPI

Search ConsoleでSEOの表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位を入口KPIとして確認する図解

Search Consoleで見るべきSEOの入口KPIは、表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位です。これらは、検索結果で自社ページがどのように見つかり、選ばれているかを確認するための指標です。

KPI 意味 改善に使う方法
表示回数 検索結果で表示された回数 検索需要と露出を確認する
クリック数 検索結果からクリックされた回数 実際の検索流入を確認する
CTR クリック数÷表示回数 タイトルや検索結果での選ばれ方を見る
平均掲載順位 検索結果での平均的な掲載位置 上位化余地や変動を確認する
クエリ 検索された語句 読者の検索意図を確認する
ページ 表示・クリックされたURL 改善対象記事を確認する

GoogleのSearch Consoleヘルプでは、CTRはクリック数を表示回数で割ったもの、平均掲載順位は検索結果での平均的な掲載位置として説明されています。ただし、Search Consoleの平均掲載順位は複数クエリやページの平均で変わるため、必ずクエリやページを絞って見ます。

Search ConsoleのKPIは、検索結果での入口を見るためのものです。 表示回数が多いのにCTRが低いなら、検索結果で選ばれていない可能性があります。平均掲載順位が11〜20位で表示回数があるなら、記事改善や内部リンクでクリック増を狙える可能性があります。

ただし、Search ConsoleだけではCVは見えません。クリック数が多い記事が、必ず問い合わせにつながるとは限りません。基礎知識の記事はクリックが多くなりやすく、費用や比較の記事はクリックが少なくてもCVに近いことがあります。

入口KPIを見るときは、必ずページ単位で確認します。サイト全体のクリック数が増えていても、CVに近い記事のクリック数が減っている場合があります。逆に、全体の流入は横ばいでも、問い合わせに近い費用記事や比較記事のクリックが増えていれば、SEO施策としては前進している可能性があります。

また、CTRを見るときは順位も合わせて見ます。平均掲載順位が低い記事のCTRが低いのは自然な場合があります。一方で、平均掲載順位が高く表示回数もあるのにCTRが低い場合は、タイトルや検索結果での見え方に改善余地があります。KPIは単独で評価せず、組み合わせで読みます。

この記事もおすすめ|Search Consoleの使い方:SEO初心者が見るべき検索パフォーマンス|表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位の読み方を詳しく確認できます。|記事を読む →

GA4で見る行動とCVのKPI

GA4でSEO流入後のランディングページ、回遊、サービス遷移、キーイベントを確認する図解

GA4では、自然検索から流入した後の行動を確認します。Search Consoleが「検索結果でどう見つかったか」を見るツールなら、GA4は「サイトに来た後にどう行動したか」を見るツールです。

SEOでGA4を見るときの主なKPIは次の通りです。

KPI 見る意味 改善に使う方法
Organic Searchセッション 自然検索からの流入規模 SEO流入全体の増減を見る
ランディングページ 自然検索の入口URL 記事別の役割を分ける
エンゲージメント 記事内で行動しているか 導入文や構成を見直す
CTAクリック サービス導線へ進んでいるか CTA位置や文言を改善する
キーイベント 問い合わせや資料請求につながったか 成果に近い行動を見る
CVR 流入に対する成果率 導線とフォームを見直す

Google公式のGA4ヘルプでは、キーイベントはビジネスにとって重要なユーザー操作を測定し、マーケティングチャネルの評価に使えると説明されています。SEOの成果を見る場合も、問い合わせ、資料請求、フォーム送信、サービスページ遷移などを適切に測定できる状態が必要です。

GA4のKPIで重要なのは、自然検索流入をランディングページ別に見ることです。 Organic Search全体のセッションが増えていても、CVに近い記事への流入が増えていなければ、問い合わせにはつながりにくい場合があります。

たとえば、SEO基礎記事の流入は多いが、費用記事やサービスページへの遷移が少ない場合があります。この場合、記事内の内部リンク、関連記事、CTA、サービス導線を見直すべきです。逆に、流入は少ないがCVRが高い記事があれば、内部リンクや関連コンテンツで露出を増やす価値があります。

GA4では、流入数の多さよりも「自然検索から来た読者が次の検討へ進んでいるか」を見ることが重要です。

GA4で特に確認したいのは、自然検索流入のランディングページ別の差です。基礎記事、比較記事、費用記事、サービスページでは、セッション数、回遊、CVRの期待値が違います。同じOrganic Searchでも、記事ごとに役割が違うため、ひとまとめにして評価すると改善対象がぼやけます。

もう一つ重要なのは、キーイベントの定義です。問い合わせ完了だけをキーイベントにするのか、サービスページ遷移や資料請求クリックも中間指標として見るのかで、SEOの改善判断は変わります。フォーム送信だけを見ると、記事改善前の途中行動が見えません。中間KPIを置くことで、記事から問い合わせまでのどこが詰まっているかを把握しやすくなります。

この記事もおすすめ|GA4でSEO流入を見る方法:自然検索から問い合わせまで確認する|Organic Search、LP別行動、キーイベントの確認方法を詳しく確認できます。|記事を読む →

BtoB SEOはCVから商談まで見る

BtoB SEOのKPIを問い合わせ、商談化率、受注単価、売上貢献までつなげる図解

BtoBのSEOでは、CV数だけで成果を判断しない方がよいです。問い合わせや資料請求が増えても、商談化しないリードばかりであれば、事業成果としては弱いからです。

見るべき流れは次の通りです。

段階 指標 判断すること
問い合わせ CV数、CVR SEO記事から相談につながっているか
有効リード 対象企業、予算、課題 自社の支援対象に合っているか
商談 商談化率、初回商談数 営業機会につながっているか
受注 受注率、受注単価 投資回収できるか
継続 LTV、継続率 長期的な価値があるか

SEOのCVは、商談や受注の入口です。 フォーム送信数だけを見ると、資料目的、営業対象外、予算不足、検討時期が遠い問い合わせも同じ1件として扱われます。BtoBでは、問い合わせの質も確認する必要があります。

綱脇耕輔の実務見解として、SEOの月次報告では「自然検索CV数」だけでなく、「有効問い合わせ数」「商談化した問い合わせ数」「対象外問い合わせの理由」を一緒に見る方が改善につながります。もしCV数は多いが商談化率が低いなら、記事テーマやCTAの訴求が広すぎる可能性があります。逆にCV数は少ないが商談化率が高いなら、その記事群へ内部リンクや関連記事で誘導する価値があります。

試算例として、SEO経由の問い合わせが月10件、商談化率40%、受注率25%、受注単価100万円だとします。この場合、商談は月4件、受注は月1件、想定売上は100万円です。月額50万円のSEO投資なら、単月だけで見ると粗利や継続期間によって判断が変わります。これは架空の試算例ですが、SEOを流入数ではなく投資判断で見るための考え方です。

BtoB SEOでは、CV数だけでなく、商談化率と受注単価まで見て初めて投資判断に近づきます。

SEO KPIは記事タイプごとに分ける

SEO記事タイプごとに基礎記事、比較記事、費用記事、改善記事のKPIを分ける図解

SEO記事はすべて同じ役割ではありません。基礎記事、手順記事、比較記事、費用記事、改善記事、サービス導線記事では、見るべきKPIが違います。

記事タイプ 主な役割 見るべきKPI
基礎記事 初学者の入口を作る 表示回数、クリック数、回遊
手順記事 実務の進め方を理解させる 滞在、関連記事遷移、CTAクリック
比較記事 判断材料を提供する サービスページ遷移、CV
費用記事 予算判断を助ける CV、商談化率
改善記事 具体課題を解決する CTAクリック、問い合わせ
会社選び記事 外注判断を助ける CV、有効問い合わせ

基礎記事をCV数だけで評価すると、価値を見誤ります。 基礎記事はCVに遠くても、関連記事への回遊やサービス理解の入口として重要です。一方で、費用記事や会社選び記事は、流入数が少なくてもCVや商談に近いことがあります。

記事タイプごとにKPIを分けると、改善判断もしやすくなります。基礎記事で見るべきなのは、表示回数、クリック、回遊、内部リンクです。費用記事で見るべきなのは、CV、CTAクリック、サービスページ遷移、商談化率です。

すべての記事を「PVが多いか少ないか」で評価すると、CVに近い小規模記事が軽視されます。逆に、CVだけで評価すると、入口記事や認知記事を過小評価します。記事群全体で見ることが重要です。

綱脇耕輔の実務見解として、記事管理表には記事タイプ、CV距離、内部リンク先、CTA、見るべきKPIを残すべきです。記事が増えるほど、どの記事を何のために作ったのか分からなくなります。KPIを記事単位で決めておくことで、公開後の改善がしやすくなります。

記事タイプ別KPIを設計すると、社内説明もしやすくなります。基礎記事は「問い合わせが少ないから失敗」ではなく、検索入口や関連記事への回遊を担う記事として説明できます。比較記事や費用記事は「PVが少ないから弱い」ではなく、CVや商談に近い記事として説明できます。

この考え方は、記事群の優先順位にも関係します。もし基礎記事ばかり増えているなら、費用、比較、改善、会社選びの記事を追加してCVに近い導線を作ります。逆にCVに近い記事はあるが流入が少ないなら、基礎記事や手順記事から内部リンクで支える設計が必要です。

SEOの月次レポートで見るべきKPI

SEOの月次レポートでKPIを流入、CTR、CV、改善施策、次月アクションに分ける図解

SEOの月次レポートでは、数字を並べるだけでは不十分です。KPIの変化、要因、実施施策、次月の改善アクションまで整理する必要があります。

月次レポートで見るべきKPIは次の通りです。

項目 見るKPI 目的
検索入口 表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位 検索結果での変化を把握する
流入 Organic Search、LP別流入 自然検索からの入口を把握する
行動 回遊、CTAクリック、サービスページ遷移 読者が次に進んでいるかを見る
成果 CV、CVR、問い合わせ数 成果への接続を確認する
有効リード、商談化率 問い合わせの質を確認する
施策 リライト、内部リンク、CTA変更 数字変化の要因を残す
次月 改善対象、担当、期限 次の実行に変える

SEOレポートは、報告資料ではなく改善判断の材料です。 表示回数が増えた、順位が上がった、流入が増えたという報告だけでは、次に何をするべきか分かりません。

たとえば、表示回数が増えてCTRが下がっているなら、検索結果で選ばれにくくなっている可能性があります。自然検索流入は増えているがCVが増えていないなら、記事内導線やサービスページ遷移に課題がある可能性があります。CVは増えているが商談化率が低いなら、記事テーマやCTAが対象読者とずれている可能性があります。

月次レポートには、必ず施策ログを入れます。リライトした日、タイトルを変えた日、内部リンクを追加した日、CTAを変更した日、フォーム計測を修正した日を残します。これがないと、KPIが変化しても要因を説明できません。

No31ではSEOレポートの作り方を深掘りするため、本記事ではKPI設計と見方に絞ります。レポート化するときは、数字、要因、施策、次アクションの4点をセットで整理してください。

月次で見る場合、1回の数字だけで良し悪しを決めないことも大切です。SEOは検索順位、検索需要、競合更新、サイト改修、季節性の影響を受けます。前月比だけでなく、直近3か月、前年同月、施策実施前後を見て、変化の背景を確認します。

特に経営や上司へ説明する場合は、KPIを「現状」「要因」「次の施策」「期待する変化」に分けると伝わりやすくなります。数字を並べるだけでは、投資を続けるべきか、改善すべきか、やめるべきかの判断ができません。

SEO KPIの投資判断モデル

SEO KPIの投資判断モデルとして投資額、問い合わせ、商談化率、受注単価を試算する図解

SEOを事業投資として判断するには、検索順位や流入だけではなく、投資額、問い合わせ、商談化率、受注単価をつなげて見る必要があります。

試算例として、月額50万円で6か月SEO施策を行う場合を考えます。総投資額は300万円です。ここで見るべきなのは、記事本数や順位だけではありません。問い合わせが何件増えたか、商談化したか、受注単価に対して投資が回収できるかです。

項目 試算例 見ること
SEO投資額 月50万円×6か月=300万円 施策コスト
SEO経由問い合わせ 月5件増加 CV数
商談化率 40% 有効リード率
月間商談数 2件 営業機会
受注率 25% 成約可能性
受注単価 100万円 回収見込み

この場合、月5件の問い合わせから2件の商談、0.5件の受注が見込まれます。受注単価100万円なら、単月では50万円相当の受注期待値です。6か月で見ると、改善スピード、継続受注、LTV、粗利、営業工数によって判断が変わります。

これは架空の試算例です。実際には、業種、単価、商談化率、受注率、LTV、既存サイトの状態によって大きく変わります。ただ、SEOのKPIを投資判断へつなげるには、このように流入から問い合わせ、商談、受注までを分けて見る必要があります。

SEOの投資判断では、順位やPVではなく、問い合わせ、商談、受注単価までつながるKPI設計が必要です。

SEO KPIでよくある失敗

SEO KPIで順位だけ評価、PVだけ評価、CV未計測、短期判断を避ける図解

SEO KPIでよくある失敗は、順位だけで成果を評価することです。順位は重要ですが、順位が上がっても検索需要が小さいキーワードであれば流入は増えにくく、流入が増えてもCVに近い読者でなければ問い合わせにはつながりません。

よくある失敗を整理すると、次の通りです。

失敗 起きる問題 改善方法
順位だけで評価する 問い合わせにつながらない上位表示を追う CV距離と流入後行動を見る
PVだけで評価する CVに遠い記事を過大評価する 記事タイプ別KPIを設定する
CV未計測 成果が見えない GA4、GTM、フォーム計測を整える
短期で判断する 一時変動で施策を変える 期間比較と施策ログを見る
記事本数をKPIにする 量産が目的化する 役割、導線、成果で評価する
商談化率を見ない 問い合わせの質が分からない CRM/SFAと接続する

順位が少し落ちたからといって、原因確認なしに大幅リライト、削除、noindex、canonical変更を行うのは避けてください。検索順位は変動します。まずSearch Console、GA4、変更ログ、競合状況を確認します。

KPI設計が弱いと、SEO施策は「記事を作る」「順位を見る」「月次で数字を報告する」だけになりやすいです。 しかし、事業成果につなげるには、どの記事がどの役割を持ち、どの数字を改善し、どの導線へつなげるのかを決める必要があります。

また、KPIを多く設定しすぎるのも問題です。順位、表示回数、クリック、CTR、PV、滞在時間、回遊、CV、CVR、商談化率、売上などをすべて同じ重みで追うと、何を改善すべきか分からなくなります。KPIは記事タイプと目的に合わせて絞り込みます。

SEO KPIを改善施策へ変換する

SEO KPIの状態を記事改善、CTR改善、導線改善、計測改善へ変換する判断表の図解

KPIを見たら、必ず改善施策へ変換します。数字を確認して終わると、SEO運用は前に進みません。

KPIの状態ごとに、次のように打ち手を分けます。

KPIの状態 考えられる課題 次の施策
表示回数が多くCTRが低い 検索結果で選ばれていない タイトル、ディスクリプション、検索意図を見直す
平均順位が11〜20位 内容や内部リンクが不足 リライト、内部リンク、独自情報追加
自然検索流入は多いがCVが少ない 記事内導線が弱い CTA、関連記事、サービスページ導線を改善
CV率は高いが流入が少ない 露出が弱い 関連記事から誘導、内部リンク強化
問い合わせは多いが商談化率が低い 読者層やCTAがずれている 記事テーマ、CTA文言、サービス説明を見直す
施策後も変化が見えない 計測や期間が不十分 変更ログ、期間比較、計測設定を確認

SEO KPIは、改善施策に変換できて初めて意味があります。 たとえばCTRが低いならタイトル改善、流入は多いがCVが少ないなら導線改善、CV率は高いが流入が少ないなら内部リンク強化、というように、数字の状態から次の打ち手を決めます。

綱脇耕輔の実務見解として、SEOの改善会議では「今月の数字」よりも「数字から何を変えるか」が重要です。KPIの説明だけで終わるレポートは、施策の質を上げません。各KPIに対して、改善対象URL、実施施策、期待する変化、確認時期をセットにします。

たとえば、表示回数が多くCTRが低い記事なら、タイトルを変更し、変更日を残し、2〜4週間後にCTRとクリック数を確認します。自然検索流入は多いがCVが少ない記事なら、CTA位置を変え、サービスページへのリンクを追加し、GA4でCTAクリックとフォーム到達を見るようにします。

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SEO KPI管理を自社で見る範囲と外部に相談する範囲

SEO KPI管理で自社確認する範囲と外部に相談する範囲を分ける図解

SEO KPIは自社でも確認できます。Search Consoleで表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位を見て、GA4で自然検索流入、ランディングページ、キーイベントを見ます。問い合わせや商談データも社内で確認できる場合が多いです。

一方で、数字は見えていても改善方針が決まらない場合は、外部に相談した方が早いことがあります。

自社で見る範囲 外部に相談した方がよい範囲
Search Consoleの基本指標 KPIツリーの設計
GA4の自然検索流入 GA4/GTMの計測設計
月次の順位・流入確認 改善優先度の判断
問い合わせ数の確認 商談化率や受注単価を含む投資判断
簡単なタイトル改善 記事群、内部リンク、CTAの再設計

外部に相談する価値は、KPIを増やすことではなく、見るべき数字を絞り、改善施策に変換することです。 特に、記事数が増えてきた段階、SEOと広告の成果を比較したい段階、問い合わせは増えたが商談化しない段階では、KPI設計そのものを見直す価値があります。

相談前に用意しておくとよい情報は、Search Console、GA4、GTM、問い合わせフォーム、CRM/SFA、主要記事一覧、サービスページ、過去の月次レポート、広告のCV定義です。これらがあると、SEOを単体ではなく、デジタルマーケティング全体の中で評価しやすくなります。

まとめ:SEO KPIは順位、流入、CTR、CVを成果までつなげて見る

SEOで見るべきKPIは、順位だけではありません。表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位、自然検索流入、ランディングページ、CTAクリック、キーイベント、CV、商談化率、受注単価までを、目的に応じて分けて見ます。

Search Consoleでは、検索結果での入口を確認します。GA4では、自然検索から来た読者がどのページに入り、どのように行動し、問い合わせへ近づいたかを確認します。問い合わせや商談データでは、SEOが事業成果にどの程度つながっているかを見ます。

重要なのは、すべての記事を同じKPIで評価しないことです。基礎記事は入口と回遊、費用記事や比較記事はCVと商談、改善記事はCTAクリックや問い合わせなど、記事タイプごとに見るべき指標を分けます。

また、KPIは報告のためではなく改善のために使います。表示回数が多くCTRが低いならタイトル改善、流入は多いがCVが少ないなら導線改善、CV率は高いが流入が少ないなら内部リンク強化、問い合わせは多いが商談化しないなら記事テーマやCTAの見直しが必要です。

SEO施策の成果を説明しづらい場合は、まずKGIとKPIを分け、Search Console、GA4、問い合わせデータをつないだKPIツリーを作ってください。そこから、月次で見る数字、改善対象の記事、次に実行する施策が見えやすくなります。

よくある質問

SEOのKPIは何を設定すればよいですか?

目的によって変わりますが、基本は表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位、自然検索流入、ランディングページ別の行動、キーイベント、CV、商談化率を見ます。問い合わせを目的にする場合は、CVや商談に近い指標を重視します。

SEOのKGIとKPIはどう違いますか?

KGIは最終的に達成したい成果です。SEO経由の問い合わせ数、商談数、受注金額などが該当します。KPIはKGIに近づいているかを見る途中指標です。表示回数、CTR、流入、CVRなどが該当します。

SEOで順位はKPIになりますか?

順位は重要なKPIの一つですが、単独で成果判断するのは危険です。順位が上がっても流入やCVにつながらない場合があります。表示回数、CTR、クリック、CVと合わせて見ます。

SEOの効果測定はいつから行うべきですか?

公開直後から計測環境は整えておくべきです。ただし、成果判断は短期の変動だけで行わず、直近28日、3か月、前年同月などの期間比較で見る方が安定します。

Search ConsoleとGA4では何を見分けますか?

Search Consoleでは検索結果での表示、クリック、CTR、平均掲載順位、クエリ、ページを見ます。GA4では自然検索から入った後のランディングページ、回遊、CTAクリック、キーイベント、CVを見ます。

SEOのCVが少ない場合は何を確認しますか?

自然検索流入が少ないのか、流入後の導線が弱いのか、フォーム到達やキーイベント計測ができていないのかを分けます。Search Console、GA4、フォーム計測、記事内CTAを確認します。

BtoB SEOではCV数だけ見ればよいですか?

CV数だけでは不十分です。問い合わせの質、有効リード、商談化率、受注単価、受注率まで見ることで、SEO投資が事業成果につながっているか判断しやすくなります。

SEOの月次レポートには何を入れるべきですか?

表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位、自然検索流入、LP別行動、CV、商談化率、実施施策、次月アクションを入れます。数字だけでなく、要因と改善施策まで書くことが重要です。

参考情報

執筆者情報
LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

執筆者情報

LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

Webマーケティング会社・大手Web系企業を経て独立し、デジタルマーケティング業界で14年のキャリア。2018年より東京・福岡を中心に、Web広告運用やSEO対策・AIO対策などのデジタルマーケティング支援を大手・中小企業問わず行っています。100社以上のマーケティング支援の現場で得た知見をもとに、独自の知見とナレッジでコラムを発信しています。

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