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アプリ広告代理店の選び方:媒体運用・ASO・計測支援まで確認するポイント

アプリ広告代理店の選び方を、費用、媒体運用、ASO、MMP・SDK計測、アプリ内イベント改善の観点から実務向けに解説します。

「アプリ広告を外注したいが、どの代理店を選べばいいのか」「実績や費用で比べているが、決め手が分からない」。アプリ広告の代理店を比較している法人担当者が、迷うポイントです。代理店一覧や費用相場の情報は多いものの、自社にとって何が決め手になるのかは、なかなか見えてきません。

ここで大切なのは、「どの代理店が有名か」「媒体に詳しいか」だけで選ばないことです。アプリ広告の成果は、CPI(インストール単価)の安さだけでなく、その先の初回起動・登録・課金・継続まで含めて決まります。だからこそ、代理店が「どこまでを改善対象として見てくれるか」が、選定の本質になります。

この記事では、アプリ広告代理店の選び方を、有名どころの紹介ではなく、アプリ事業の収益構造から外注範囲を決め、媒体運用・ASO・ストア改善・計測(MMP/SDK)のどこを任せるかで見極める形で整理します。CPIの先のアプリ内イベントまで見てくれる相手かを確認する軸を提供します。

下の表は、アプリ広告の外注でよくある失敗と、それを避けるための事前質問です。これを念頭に商談に臨むと、ミスマッチを減らせます。

よくある失敗 避けるための事前質問
CPIは下がったが定着しない 継続・課金までどう見て改善するか
計測が崩れたまま運用が進む MMP・SKANの設計や欠損時の対応は
広告は回るがストアで取りこぼす ASO・ストア改善も支援できるか
レポートが媒体指標の転記だけ 次の打ち手の提案まで含むか

なお、費用や仕様は変わるため、最新情報は各社・公式でも確認してください。

弊社ではアプリ広告に対するサポートも行っております。もしアプリ広告の外注範囲を先に整理したいといったお悩みがあれば、現状の媒体・計測環境をもとにぜひご相談ください。アプリ広告サービスの概要はこちらから。

この記事でわかること
  • 「得意媒体」ではなく「どこまで改善するか」で選ぶ理由
  • 代理店に任せる範囲(媒体運用・ASO・計測など)の分け方
  • 費用の料金体系と、安さだけで選んではいけない理由
  • 商談前に確認すべき、アプリ特有の質問

まず押さえる結論:「どこまで見るか」で選ぶ

最初に、最も大事な選定軸を共有します。アプリ広告代理店は、得意な媒体や有名さではなく、「アプリ内イベント(初回起動・登録・課金・継続)まで改善対象として見てくれるか」で選ぶべきです。CPIを安くするだけの代理店と、その先の定着まで見る代理店では、もたらす成果がまったく違います。

なぜなら、アプリ広告の成果はCPIだけでは決まらないからです。CPIが安くても、入れた人が起動せず、使い続けず、課金しなければ、事業には貢献しません。CPIの数字だけを追う代理店だと、安く大量に獲得しても「定着しないユーザー」を集めてしまうことがあります。代理店も、評価されるのが「CPIの安さ」だけなら、CPIを下げる方向に動きます。だからこそ、発注側が「継続・課金まで見て評価する」と最初に握っておくことが、代理店の動きを正しい方向へ向ける鍵になります。良い代理店は、媒体の配信だけでなく、ストアでのインストール率(ストアCVR)、初回体験、継続・課金まで視野に入れて提案します。アプリ広告でCPIだけを見てはいけない理由は、成果が出ない理由の記事にも整理しています。

だからこそ、商談では「媒体の配信案」だけでなく、「インストール後のイベントをどう見て、どう改善するか」まで聞くことが大切です。ここに踏み込めない代理店は、入口(インストール)止まりの支援になりがちです。なお、代理店と認識を合わせるためにも、発注側がアプリ広告の基本(CPI・ストアCVR・継続・課金の関係や、iOSの計測制約)をある程度理解しておくと、打ち合わせの精度が上がり、予算配分の誤りも防げます。アプリ広告全体の前提は、アプリ広告とはの記事も参照してください。

ワンポイントアドバイス:商談の前に、自社のアプリの「価値あるイベント(登録・課金など)」と、それが計測できているかを整理してください。これがないと、代理店も入口(CPI)の話しかできません。

任せる範囲を分ける:媒体運用・ASO・計測

アプリ広告の外注は、「全部おまかせ」ではなく、範囲を分けて考えるのが現実的です。媒体運用・クリエイティブ・ASO・計測・分析のどこを代理店に任せ、どこを社内で持つかを切り分けることが、ミスマッチを防ぎます。下の表は、外注範囲の整理です。

任せる範囲 内容 確認したいこと
媒体運用 Google・Meta・ASA等の配信・最適化 アプリ広告そのものの実績
クリエイティブ 動画・静止画・ストア素材の制作 制作体制と検証の進め方
ASO・ストア改善 ストアページ・スクショ・説明文 広告とストアを一体で見るか
計測(MMP/SDK) イベント設計・SKAN・差分の読み解き 計測まで支援できるか
分析・改善 アプリ内イベントまでの改善提案 継続・課金まで見るか

特に確認したいのが、ASOと計測まで支援できるかです。広告とストアは一体で成果が決まるため、広告だけ見てASOを見ない代理店だと、ストアでの取りこぼしが放置されます。広告でストアまで人を連れてきても、ストアページが弱ければインストールされず、広告費が無駄になります。また、iOSの計測制約(ATT・SKAdNetwork)に対応できないと、成果を正しく評価できず、間違ったデータで予算が動きます。

媒体運用だけの代理店か、ASO・計測まで一体で見る代理店かで、得られる成果が変わるため、ここを最初に確認してください。もちろん、すべてを1社に任せる必要はありません。媒体運用は代理店、ASOは別の専門会社、計測は社内、という分担もあり得ます。大事なのは、誰がどこを持つかを曖昧にせず、全体がつながって改善が回る体制をつくることです。ストア改善は、ASO連携の記事に整理しています。

費用の見方:安さだけで選ばない

代理店選びでは費用も重要ですが、手数料率の安さだけで決めるのは危険です。料金体系(手数料率型・固定型・成果報酬型)を理解したうえで、運用力やサポートの質と合わせて費用対効果で判断するのが正解です。下の表は、代表的な料金体系です(時期や会社で変わります)。

料金体系 内容の目安
手数料率型 広告費の20%前後が標準(10〜30%の幅あり)
手数料固定型 ステージ制(例:広告費30万以下で5万、100万以下で10万)
成果報酬型 成果(インストール・イベント等)に応じて変動

最も一般的なのは手数料率型で、広告費の20%前後が標準です。たとえば広告費が月100万円なら、手数料は約20万円、合計120万円が月額コストになります。広告費が小さいうちは、固定型のほうが割安になることもあるため、自社の予算規模に合った体系を選びます。

ここで注意したいのが、手数料率が安くても、運用力やサポートの質が低ければ、結果的に高くつくことです。仮に、手数料が安いA社が定着しないユーザーを集め、手数料が高いB社が継続・課金するユーザーを集めるなら、広告費あたりの売上で見ればB社のほうが安い、ということが起こります。安い手数料で定着しないユーザーばかり集める代理店より、適正な手数料でアプリ内イベントまで改善する代理店のほうが、投資効率は高くなります。費用は率の絶対値ではなく、CPIの先まで含めた回収で判断してください。CPI・LTVの費用判断は、費用相場の記事に整理しています。

商談前に確認すべき、アプリ特有の質問

代理店との商談では、アプリ広告ならではの確認質問を用意しておくと、力量を見極められます。媒体の配信案だけでなく、ストアCVR・イベント定義・計測欠損時の代替指標・改善会議の頻度まで聞くことで、入口止まりか、定着まで見る代理店かが分かります。下のチェックリストは、商談前に整理し、相手に確認したい項目です。

代理店・商談前チェックリスト
  • 自社:価値あるイベント(登録・課金)と計測状況を整理した
  • 媒体実績:アプリ広告そのもの(自社業種)の運用実績があるか
  • ASO:広告とストアを一体で改善してくれるか
  • 計測:MMP・SDK・SKANの設計や、計測欠損時の見方を支援できるか
  • 体制:レポートが媒体指標止まりでなく、継続・課金まで見るか
  • 会議:改善会議の頻度と、誰が何を持つかが明確か

たとえば、「CPIだけでなく、初回起動率や継続率はどう見ますか」「iOSで計測が欠けたとき、何を代替指標にしますか」「広告とストアページ(ASO)を一体で改善してもらえますか」と聞いてみてください。ここにしっかり答えられる代理店は、アプリ内まで見ている証拠です。逆に、媒体の数字(CPI・CTR)の話に終始したり、「とにかくCPIを下げます」とだけ言う代理店は、入口止まりの可能性があります。

また、レポートの中身も確認しましょう。媒体の管理画面の数字を転記しただけのレポートか、継続・課金まで見て「次に何をするか」の提案があるレポートかで、改善が回るかどうかが変わります。計測の確認項目は、効果測定の記事も参照してください。

自社運用か、相談か:判断の目安

最後に、自社運用を続けるか、代理店に相談するかの目安です。計測が整い、媒体運用も社内で回せているなら内製でよいが、計測設計・ASO・アプリ内イベント改善まで一体で必要なら、相談する価値があるというのが現実的な判断です。

自社にアプリ広告の運用知見があり、計測も整い、改善を回せているなら、無理に外注する必要はありません。一方、媒体運用は何とかできても、iOSの計測設計が難しい、ストア改善まで手が回らない、CPIは下がるが定着が伸びない、という場合は、専門の支援を検討するタイミングです。特に計測やASOは専門性が高く、つまずきやすい領域なので、「媒体運用は社内、計測とASOだけ相談」という部分的な頼み方も有効です。全部を任せるか自社で抱えるかの二択ではなく、欠けている部分だけを補う発想で考えてください。Web広告の代理店選びの一般的な比較軸はWeb広告代理店の選び方の記事、SNS面の運用はSNS広告代理店の選び方の記事も参照してください。

代理店選定の前に、媒体運用・ASO・計測支援のうち、自社に必要な範囲を整理したい場合は、現状の媒体・計測環境を共有いただければ、外注範囲の整理からご相談に乗れます。MMPやSDKイベントの設定に不安がある場合も、配信前の確認項目から一緒に確認できます。

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よくある質問

Q. アプリ広告代理店は何を基準に選べばよいですか?

得意媒体や有名さだけでなく、「アプリ内イベント(初回起動・登録・課金・継続)まで改善対象として見てくれるか」を基準にします。CPIの安さだけを追う代理店だと、定着しないユーザーを集めがちです。媒体運用・ASO・計測・分析のどこまで支援できるかを確認し、CPIの先の定着まで見る相手を選んでください。媒体の数字の話に終始する代理店は、入口止まりの可能性があります。

Q. ASOや計測まで依頼すべきですか?

可能なら一体で見られる代理店が望ましいです。広告とストアは一体で成果が決まるため、広告だけ見てASOを見ないと、ストアでの取りこぼしが放置されます。また、iOSの計測制約(ATT・SKAdNetwork)に対応できないと、成果を正しく評価できません。媒体運用だけの代理店か、ASO・計測まで見る代理店かで、得られる成果が変わります。自社で持つ範囲と任せる範囲を切り分けて依頼してください。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

最も一般的な手数料率型では、広告費の20%前後が標準です(10〜30%の幅があります)。広告費100万円なら手数料は約20万円、合計120万円が目安です。ほかに、ステージ制の固定型(例:広告費30万以下で5万、100万以下で10万)や成果報酬型もあります。ただし、手数料率の安さだけで選ぶと、運用力が低く結果的に高くつくことがあります。CPIの先の回収まで含めて費用対効果で判断してください。

Q. 商談で何を質問すればよいですか?

媒体の配信案だけでなく、アプリ特有の質問を用意します。「CPIだけでなく初回起動率や継続率はどう見るか」「iOSで計測が欠けたとき、何を代替指標にするか」「広告とストア(ASO)を一体で改善するか」「改善会議の頻度と担当範囲」などです。ここにしっかり答えられる代理店は、アプリ内まで見ています。媒体の数字の話に終始するなら、入口止まりの可能性があります。

Q. 自社運用と代理店依頼、どちらがよいですか?

計測が整い、媒体運用も社内で回せて改善できているなら、内製で構いません。一方、iOSの計測設計が難しい、ストア改善まで手が回らない、CPIは下がるが定着が伸びない、という場合は、専門の支援を検討するタイミングです。まず自社で止まっている工程(媒体運用・ASO・計測のどれか)を見極め、その範囲だけを任せるのが、費用対効果の高い頼み方です。

まとめ

アプリ広告代理店は、得意媒体や有名さではなく、「アプリ内イベント(初回起動・登録・課金・継続)まで改善対象として見てくれるか」で選ぶのが本質です。CPIを安くするだけの代理店と、その先の定着まで見る代理店では、もたらす成果がまったく違います。

外注は「全部おまかせ」ではなく、媒体運用・クリエイティブ・ASO・計測・分析のどこを任せ、どこを社内で持つかを切り分けます。特に、ASOと計測まで一体で見られるかが、成果を左右します。費用は、手数料率の安さではなく、運用力やサポートの質と合わせて、CPIの先の回収まで含めて判断してください。

商談では、ストアCVR・イベント定義・計測欠損時の代替指標・改善会議の頻度まで聞くと、入口止まりか定着まで見る代理店かが分かります。外注範囲の整理や、必要な支援の見極めに迷う場合は、現状を共有いただければご相談に乗れます。

参考にした公式情報

  • Google 広告 ヘルプ(アプリ キャンペーン) https://support.google.com/google-ads/answer/6247380?hl=ja
  • Google 広告 ヘルプ(コンバージョン トラッキング) https://support.google.com/google-ads/answer/6167164?hl=ja
  • Apple Search Ads(Apple Ads) https://searchads.apple.com/
  • Meta(Facebook)アプリ広告 https://www.facebook.com/business/ads/app-ads
執筆者情報
LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

執筆者情報

LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

Webマーケティング会社・大手Web系企業を経て独立し、デジタルマーケティング業界で14年のキャリア。2018年より東京・福岡を中心に、Web広告運用やSEO対策・AIO対策などのデジタルマーケティング支援を大手・中小企業問わず行っています。100社以上のマーケティング支援の現場で得た知見をもとに、独自の知見とナレッジでコラムを発信しています。

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