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サイトリニューアル時のSEO注意点:順位を落とさない移行チェックリスト

サイトリニューアルでSEO順位を落とさないために、旧URLの棚卸し、301リダイレクト、内部リンク、canonical、Search Console確認、公開後モニタリングを整理します。
サイトリニューアル時のSEO注意点:順位を落とさない移行チェックリスト

サイトリニューアルは、見た目を新しくするだけの作業ではありません。

特に既存サイトに検索流入がある場合、リニューアルはこれまで積み上げてきた検索資産を、新しいサイトへ移す作業でもあります。

結論から言うと、サイトリニューアルでSEO順位を落とさないために最も大切なのは、公開直前にSEOチェックを足すことではありません。リニューアルの要件定義段階から、旧URL、新URL、重要ページ、リダイレクト、内部リンク、title、canonical、Search Consoleでの検証までを一つの移行計画として管理することです。

補足ボックス|この記事でわかること

  • サイトリニューアルでSEO順位が落ちる主な原因
  • リニューアル前に棚卸しすべきURLと重要ページ
  • 301リダイレクト、内部リンク、canonical、noindexの確認ポイント
  • 公開直後と公開後30日で見るべきSearch Consoleの指標
  • 制作会社・開発会社へ渡すSEO移行表の作り方

補足ボックス終了

Google検索セントラルでも、URL変更を伴うサイト移転では、旧URLから新URLへの対応、永続的なHTTPリダイレクト、新しいサイトマップの送信などが説明されています。詳しくはGoogle公式のサイト・ホームページ移行についてでも確認できます。

この記事では、サイトリニューアルSEOを「順位を落とさないための注意点」だけでなく、検索流入と問い合わせ導線を守るための移行プロジェクトとして整理します。

サイトリニューアルSEOは検索資産の移行で考える

サイトリニューアルSEOを検索流入、重要URL、問い合わせ導線の検索資産移行として整理した図解

サイトリニューアルでは、デザイン、CMS、ページ構成、URL、導線、フォーム、計測タグなど、多くの要素が変わります。見た目だけを見ると「新しいサイトを作る」作業に見えますが、SEOの観点では、既存サイトにある評価や流入をどう引き継ぐかが重要です。

検索資産とは、単に検索順位のことではありません。検索結果に出ているURL、ページごとの検索クエリ、被リンク、内部リンク、title、見出し、本文、構造化データ、CVにつながる導線、Search Consoleの実績データなどを含みます。

リニューアルで守るべきなのは、ページ単体ではなく、検索流入から問い合わせまでの流れです。

たとえば、旧サイトのサービスページに検索流入があり、そこから問い合わせが発生していたとします。リニューアルでそのURLが変わり、リダイレクトが漏れ、内部リンクも新しいページへつながっていなければ、ユーザーもGoogleも新しいページを見つけにくくなります。

この場合、問題は「SEO設定を忘れた」だけではありません。検索流入を商談につなげる導線ごと壊してしまった状態です。

綱脇耕輔の実務見解としては、サイトリニューアルSEOは制作工程の最後に確認するものではなく、要件定義の段階で入れるべきです。リニューアルの目的が「デザイン刷新」「CMS移行」「サービス整理」「CVR改善」のどれであっても、既存の検索流入を持つページを失うと、公開後の評価が難しくなります。

リニューアルで順位が落ちる主な原因

サイトリニューアルSEOで順位下落につながるURL変更、リダイレクト漏れ、noindex残存などの原因図解

リニューアル後に検索順位や流入が落ちる原因は、一つではありません。よくあるのは、URL変更、リダイレクト漏れ、重要コンテンツの削除、titleや見出しの大幅変更、内部リンクの変更、noindexの残存、サイトマップの不整合、計測漏れです。

原因 起きること 事前に確認すること
URL変更 旧URLの評価が新URLへ伝わりにくい 旧URLと新URLの対応表
リダイレクト漏れ 404や別ページ遷移が増える 1対1の301設定
コンテンツ削除 検索意図に答えられなくなる 重要ページの本文維持
title変更 検索クエリとの関係が変わる 主要KWとtitleの対応
内部リンク変更 重要ページへ評価が流れにくい ナビ、パンくず、本文リンク
noindex残存 新サイトが検索に出ない meta robotsとHTTPヘッダー
canonical不整合 Googleが別URLを選ぶ canonicalとサイトマップの一致
計測漏れ 下落原因を特定できない GA4、GSC、CV計測

この中でも、URL変更とリダイレクト漏れは特に影響が大きくなります。Googleのリダイレクトに関する公式ドキュメントでも、永続的なURL変更ではサーバーサイドの永続的なリダイレクトが推奨されています。

リニューアルで最も避けたいのは、旧URLの評価とユーザー導線を新URLへつなげないまま公開することです。

一方で、順位が一時的に揺れること自体は珍しくありません。サイト構造やURLが変われば、Googleが新しい状態をクロールし、インデックスし、評価し直す時間が必要です。重要なのは、一時的な変動なのか、移行ミスによる下落なのかを切り分けられる状態にしておくことです。

そのためには、公開前の準備と公開後の監視がセットで必要です。

まず旧サイトの重要URLを棚卸しする

サイトリニューアルSEOで旧サイトの重要URLをSearch Console、GA4、被リンク、CVで棚卸しする図解

リニューアルSEOで最初にやるべきことは、旧サイトのURLを棚卸しすることです。

新しいサイトの設計から始めたくなりますが、既存サイトに検索流入がある場合は、先に「何を守るべきか」を把握しなければなりません。

棚卸しでは、少なくとも次の情報を整理します。

確認項目 使うデータ 見る理由
旧URL クロールデータ、CMS一覧 移行対象を漏らさない
検索クリック Search Console 流入があるページを守る
表示回数 Search Console 今後伸びる可能性を見る
CV貢献 GA4、CRM、フォーム 問い合わせ導線を守る
被リンク 外部リンクデータ 評価の入口を守る
内部リンク クロールデータ 重要ページのつながりを見る
title / H1 クロールデータ 検索意図との対応を見る

旧URL一覧は、単なるページリストではなく、検索資産の台帳です。

Search Consoleでは、過去16か月分の検索パフォーマンスデータを確認できます。リニューアル前には、主要ページのクリック数、表示回数、クエリ、平均掲載順位を控えておくと、公開後の変化を判断しやすくなります。

ここで注意したいのは、PVだけで重要度を決めないことです。BtoBサイトでは、PVが多い記事より、PVは少なくても問い合わせに近いサービスページや事例ページの方が重要な場合があります。

たとえば、月間30クリックしかないサービスページでも、問い合わせや商談につながっているなら優先度は高いです。逆に、月間1,000クリックある情報記事でも、CV導線が弱く、リニューアルで役割を変えるなら、移行方針を分けて考える必要があります。

URLを変えるか残すかを決める

サイトリニューアルSEOでURLを残す、変える、統合、削除の判断を整理する図解

サイトリニューアルでは、URLを変えるべきか、残すべきかの判断が重要です。

基本的には、検索流入や被リンクがある重要ページのURLは、変えない方が安全です。URLを変えると、リダイレクト、内部リンク更新、canonical更新、サイトマップ更新、広告やSNSのリンク更新、外部リンク対応など、管理すべき作業が増えます。

ただし、URLを変えた方がよいケースもあります。たとえば、古いCMSの都合で意味のないURLになっている、サービス体系が大きく変わる、同じ内容のページが複数あり統合が必要、ディレクトリ構造を整理した方がユーザーにも管理者にも分かりやすい、といった場合です。

判断 向いているケース 注意点
URLを残す 既存流入が多い、被リンクがある、内容が大きく変わらない 古い構造を引きずる可能性
URLを変える サービス体系変更、重複統合、CMS移行、URL品質改善 リダイレクトと検証が必須
ページを統合する 近い内容のページが複数ある 旧URLの検索意図を失わない
ページを削除する 役割がなくなった、低品質で不要 代替導線や404方針を決める

URL変更は、見た目の整理ではなく検索評価の移行コストが発生する判断です。

URLを変える場合は、旧URLと新URLの対応表を作ります。対応先がない旧URLを放置すると、検索結果や外部リンクから来たユーザーが404に到達します。重要ページでは、できるだけ同じ検索意図を満たす新URLへ1対1で移行します。

「リニューアルでURLが変わるけれど、公開後に必要なものだけリダイレクトする」という進め方は避けてください。公開後に漏れを探すより、公開前に移行表を作って検証する方が安全です。

301リダイレクトは1対1で設計する

サイトリニューアルSEOの301リダイレクトを旧URLから新URLへ1対1で設計する図解

URLが変わる場合、301リダイレクトの設計が必要です。

301リダイレクトは、旧URLが恒久的に新URLへ移動したことをユーザーや検索エンジンへ伝える仕組みです。Google公式の説明でも、永続的なリダイレクトは新しい転送先を検索結果に表示するためのシグナルとして扱われます。

リニューアル時の基本は、旧URLから対応する新URLへ1対1でリダイレクトすることです。

旧URLの状態 推奨される対応 注意点
同じ内容の新URLがある 旧URL → 新URLへ301 1対1で対応
内容を統合した 旧URL → 統合先へ301 検索意図が近いか確認
代替ページがない 404または410も検討 無理にトップへ飛ばさない
一時的な移動 302などを検討 恒久移転と混同しない
ドメイン変更 旧ドメイン → 新ドメインへ301 Search Consoleのアドレス変更も確認

よくある失敗は、すべての旧URLをトップページへリダイレクトすることです。これはユーザーにとってもGoogleにとっても、目的の情報へたどり着きにくい状態です。旧ページと新ページの内容が近いなら1対1で対応させ、近いページがない場合は、無理に関係の薄いページへ飛ばさない方がよい場合もあります。

Googleのサイト移転ドキュメントでも、旧URLから新URLへのURLマッピングを作り、サーバー側でリダイレクトを設定する流れが示されています。また、リダイレクトチェーンを避け、最終的な宛先へ直接リダイレクトすることも重要です。

リダイレクトは「設定したか」ではなく、「重要URLが正しい新URLへ直接到達するか」で確認します。

公開前には、移行表の旧URLを実際にチェックし、ステータスコード、転送先、最終URL、canonical、noindexの有無を確認します。設定ファイルや管理画面上で登録されているだけでは不十分です。

title・見出し・本文を変えすぎない

サイトリニューアルSEOでtitle、H1、本文、CTAを変えすぎず検索意図を維持する図解

リニューアルでは、デザインやコピーの刷新に合わせて、title、H1、見出し、本文を大きく変えることがあります。

もちろん、古いページを改善すること自体は良いことです。ただし、検索流入があるページで、検索意図に関係する本文や見出しを大幅に削ると、Googleから見たページの意味が変わります。

たとえば、旧ページでは「SEOコンサル 費用」「SEO会社 選び方」「SEO 内製 外注」といったクエリで流入していたのに、リニューアル後に抽象的なブランドコピーだけになってしまうと、検索意図との対応が弱くなります。

検索流入があるページでは、デザイン改善と同時に、検索意図に答える情報を残す必要があります。

リニューアル前には、重要ページごとに以下を確認します。

項目 旧ページで見ること 新ページで確認すること
title 主要KWが自然に含まれているか 意味が変わっていないか
H1 ページの主題が明確か titleと矛盾していないか
H2 検索意図への回答があるか 必要情報を削っていないか
本文 説明、比較、FAQ、事例があるか 抽象コピーだけになっていないか
CTA 問い合わせへ進めるか 導線が弱くなっていないか

ここで大切なのは、旧ページをそのまま残すことではありません。より分かりやすく改善しつつ、旧ページが検索で評価されていた理由を失わないことです。

リニューアル後のページが見た目として洗練されても、検索意図への回答が薄くなれば、SEOでは不利になる可能性があります。

内部リンクとサイトマップを新URLへ揃える

サイトリニューアルSEOで内部リンク、パンくず、サイトマップを新URLへ揃える図解

リニューアルでは、旧URLから新URLへ301リダイレクトを設定しても、サイト内リンクが旧URLのまま残っていることがあります。

これはよくある見落としです。ユーザーはリダイレクトで新ページへ到達できるかもしれませんが、内部リンクが旧URLのままだと、Googleに対して古いURLへのシグナルを送り続けることになります。

Googleのcanonicalに関する公式ドキュメントでも、サイト内リンクではcanonical URLへリンクすることが推奨されています。詳しくはGoogle公式のcanonical URLの指定方法でも確認できます。

リニューアル後は、次のリンクを新URLへ揃えます。

  • グローバルナビ
  • フッターリンク
  • パンくずリスト
  • 本文内リンク
  • 関連記事リンク
  • CTAボタン
  • サービスページから資料ページへのリンク
  • フォーム完了ページへのリンク
  • XMLサイトマップ
  • HTMLサイトマップ
  • 広告、SNS、メール、ホワイトペーパー内のリンク

リダイレクトがあるから内部リンクは旧URLのままでよい、という判断は危険です。

特に法人サイトでは、広告LP、営業資料、メール署名、ホワイトペーパー、ウェビナー資料など、Webサイト外にも旧URLが残りがちです。すべてを一度に更新できない場合でも、CVに近い導線から優先して更新します。

新しいXMLサイトマップも重要です。Google公式のサイトマップ作成と送信では、サイトマップはGoogleがURLを発見するための手段として説明されています。リニューアル後は、新URLを含むサイトマップをSearch Consoleへ送信し、旧URLやリダイレクトURLが混ざっていないか確認します。

canonical・noindex・robots.txtを公開前に確認する

サイトリニューアルSEOでcanonical、noindex、robots.txtを公開前に確認する図解

サイトリニューアルでは、ステージング環境の設定が本番へ残る事故があります。

特に注意したいのが、noindex、robots.txt、canonicalです。制作中にステージングサイトを検索に出さないため、noindexやBasic認証、robots.txtによる制御を入れることはあります。ただし、本番公開時に誤って残ると、新サイトが検索に出ない原因になります。

項目 よくある事故 公開前の確認
noindex 本番ページに残る meta robotsとHTTPヘッダーを確認
robots.txt 全体をブロックする 本番ドメインで許可状態を確認
canonical 旧URLやテストURLを指す 新URLの自己参照にする
サイトマップ 旧URLやテストURLが混ざる 新URLだけを含める
OGP / hreflang 旧ドメインを指す 本番URLへ更新

公開前チェックでは、ページの見た目だけでなく、検索エンジンに見える設定を確認します。

ここで大切なのは、管理画面上の設定を見るだけで終わらせないことです。実際の本番URLへアクセスし、HTMLソース、HTTPヘッダー、robots.txt、サイトマップ、canonical、ステータスコードを確認します。

本番公開後にnoindexが残っていると、重要ページが検索結果から外れるリスクがあります。公開前に代表URLだけでなく、テンプレート別に確認してください。

公開前はステージング環境を検索に出さない

サイトリニューアルSEOでステージング環境のBasic認証、noindex、公開時解除を管理する図解

リニューアル作業では、ステージング環境やテストドメインを使うことがあります。ここで問題になるのは、テスト環境が検索に出てしまうことです。

ステージング環境が検索に出ると、重複ページ、canonicalの混乱、意図しない被リンク、ブランド名での検索結果混在などが起きる可能性があります。特に公開前のテストページに本番と同じコンテンツが入っている場合、後から整理するのに手間がかかります。

ステージング環境では、次のような対策を組み合わせます。

対策 役割 注意点
Basic認証 ユーザーと検索エンジンのアクセス制御 本番では外す
IP制限 関係者だけアクセス可能にする 外部確認時に調整が必要
noindex 検索結果への表示を防ぐ 本番に残さない
robots.txt クロール制御 noindex確認を妨げる場合がある
テストURL管理 誤共有を防ぐ 資料やメールに残さない

ステージング環境の管理では、最終的に「本番公開時に何を外すか」まで決めておく必要があります。検索に出さない対策を入れるだけでは不十分で、公開時の解除チェックまで含めて管理します。

ステージング対策は、入れる作業より外す作業の管理が重要です。

公開直後にSearch Consoleで確認する

サイトリニューアルSEOで公開直後にSearch Console、サイトマップ、URL検査を確認する図解

サイトリニューアルは、公開した瞬間に終わりではありません。むしろ、SEOの観点では公開直後から確認が始まります。

公開直後に見るべきなのは、旧URLから新URLへのリダイレクト、重要ページのインデックス可否、サイトマップ送信、canonical、noindex、404、内部リンク、CV計測です。

GoogleのURL検査ツールでは、Googleが特定URLをどのように認識しているかを確認できます。リニューアル直後は、全URLを一つずつ見るのではなく、重要ページとテンプレート別の代表URLを確認します。

公開直後のチェックは、次の順番で進めると判断しやすくなります。

タイミング 確認内容 目的
公開直後 旧URL→新URLの301 移行漏れを防ぐ
当日 重要ページの200 / canonical / noindex インデックス可能性を確認
当日 新サイトマップ送信 新URLの発見を促す
翌日以降 Search Consoleのページレポート 404や除外を確認
1〜2週間 検索クリック・表示回数 下落の傾向を見る
30日 CV、商談、主要KW 事業影響を見る

公開直後は、順位を見るより先に、Googleが新サイトを正しく見られる状態かを確認します。

順位はすぐに安定しないことがあります。公開当日に順位が動いたからといって、すぐに本文やURLを変更すると、原因が分からなくなります。まずは、移行ミスがないかを確認し、Search ConsoleとGA4でデータを見ながら判断します。

公開後30日で見るべき指標

サイトリニューアルSEOで公開後30日に検索クリック、表示回数、CV、商談化率を見る図解

リニューアル後のSEO評価では、公開後30日程度の変化を見ると、初期の傾向をつかみやすくなります。

もちろん、サイト規模やURL変更数によって反映期間は変わります。Google公式でも、サイト移転の処理にかかる時間はURL数やサーバー速度によって異なり、小〜中規模サイトでも数週間、大規模サイトではそれ以上かかる場合があると説明されています。

そのため、公開後30日で見るべきなのは「完全に回復したか」ではなく、「重大な移行ミスがないか」「重要ページの流入とCVが許容範囲にあるか」です。

指標 見る理由 判断例
検索クリック 流入維持を確認 重要ページで急落していないか
表示回数 インデックスと露出を確認 主要クエリで露出が消えていないか
平均掲載順位 主要KWの変化を確認 一時変動か継続下落かを見る
ページレポート 除外・404を確認 リダイレクト漏れを特定
CV数 事業影響を確認 問い合わせが落ちていないか
CVR 導線品質を確認 流入はあるがCVが落ちていないか
商談化率 営業接続を確認 良い流入を失っていないか

ここで、データ企業らしく見たいのは、順位だけではありません。検索クリックが少し落ちても、CVRが上がって問い合わせが維持されていれば、リニューアル全体では改善している可能性があります。逆に、デザインは良くなっても、検索クリックとCVが同時に落ちているなら、移行または導線に問題がある可能性があります。

リニューアル後は、検索順位、流入、CV、商談化率を分けて見ることが重要です。

試算例:月50万円のSEO移行支援を入れるべきか

ここでは架空の試算例として、リニューアルSEO支援を検討する場合の判断モデルを示します。

たとえば、既存サイトの自然検索経由問い合わせが月20件、商談化率が40%、受注率が20%、平均受注単価が150万円だとします。この場合、自然検索経由の期待受注は月1.6件、期待売上は月240万円です。

項目 数値例
自然検索経由の問い合わせ 月20件
商談化率 40%
受注率 20%
平均受注単価 150万円
期待受注数 月1.6件
期待売上 月240万円

仮にリニューアルミスで自然検索問い合わせが30%落ちると、期待売上は月72万円分下がる計算になります。6か月続けば432万円の機会損失です。

このように考えると、リニューアルSEO支援の費用は、単なるチェック費用ではなく、検索流入と問い合わせ導線を守るためのリスク管理費として判断できます。

もちろん、この数値は試算例です。実際には利益率、商談期間、既存顧客化、広告代替コスト、リニューアル目的によって判断が変わります。ただ、SEO移行の失敗は、順位だけでなく問い合わせと売上に影響するという見方は持っておくべきです。

制作会社・開発会社へ渡すSEO移行表

サイトリニューアルSEOで制作会社と開発会社へ渡すSEO移行表の項目を整理した図解

サイトリニューアルSEOでは、SEO担当者だけが注意点を理解していても不十分です。制作会社、開発会社、CMS担当、広告運用担当、営業担当まで、何を守るべきかを共有する必要があります。

そのために有効なのが、SEO移行表です。

管理項目 記入内容 担当
旧URL 既存ページURL SEO / 制作
新URL リニューアル後URL 制作 / 開発
移行方針 維持 / 変更 / 統合 / 削除 SEO / 事業側
リダイレクト 301設定有無 開発
title 旧titleと新title SEO / 編集
canonical 新URL自己参照か 開発
内部リンク 新URLへ更新済みか 制作
CV導線 問い合わせ・資料請求 事業側
公開後確認 GSC / GA4 / CV SEO / マーケ

SEO移行表は、リニューアル後に問題を探すためではなく、公開前に事故を減らすための共有資料です。

制作会社に「SEOも考慮してください」と伝えるだけでは、範囲が曖昧です。URLを変えるのか、titleを維持するのか、リダイレクトを誰が設定するのか、公開後に誰がSearch Consoleを見るのかまで明確にします。

特に、リニューアルでは関係者が多くなります。デザイン担当は見た目、開発担当は機能、事業側はサービス訴求、広告担当はLP導線、SEO担当は検索流入を見ています。それぞれの目的が違うため、移行表がないと、重要ページの扱いが後回しになりやすくなります。

自社で確認する範囲と外部に相談する範囲

サイトリニューアルSEOで自社確認と外部相談の範囲を分ける判断図解

サイトリニューアルSEOは、すべてを外部に任せる必要はありません。自社で確認できる範囲と、専門家に相談した方がよい範囲を分けると進めやすくなります。

自社で確認しやすいこと 外部に相談した方がよいこと
重要ページの棚卸し URL移行設計
主要キーワードと流入確認 301リダイレクト設計
CV導線の確認 canonical / noindex / robots確認
旧サイトのページ一覧作成 クロール診断
公開後の問い合わせ数確認 Search Consoleの下落原因分析
制作会社への目的共有 技術SEOと開発連携

自社で最初にやるべきなのは、事業上重要なページを明確にすることです。どのサービスページが売上に近いのか、どの記事が問い合わせの入口になっているのか、どのLPが広告や営業資料とつながっているのかは、外部よりも社内の方が分かります。

一方で、URL移行、リダイレクト、canonical、noindex、robots.txt、クロール、Search Consoleのエラー解釈は、経験がないと見落としやすい領域です。

自社は事業上の重要度を整理し、外部にはSEO移行と技術検証を相談するという分担にすると、リニューアルの失敗リスクを下げやすくなります。

サイトリニューアルSEOチェックリスト

サイトリニューアルSEOの要件定義、設計、制作、公開前、公開後チェックリスト図解

最後に、サイトリニューアル時に確認したいSEOチェックリストを整理します。

フェーズ チェック項目 完了基準
要件定義 SEO流入のある重要ページを洗い出した GSCとGA4で確認済み
設計 URLを残す/変える/統合する方針を決めた 移行表に記載済み
制作 title、H1、本文、CTAを確認した 旧ページの検索意図を維持
開発 301リダイレクトを設計した 旧URL→新URLで1対1確認
公開前 noindex、robots、canonicalを確認した 本番URLで検証済み
公開直後 重要URLのステータスを確認した 200/301/404を把握
公開後 GSC、GA4、CVを確認した 30日で傾向を判断

このチェックリストは、すべてのサイトに同じ重みで使うものではありません。重要ページ数、URL変更数、CMS変更、ドメイン変更、サービス構成変更、検索流入の規模によって、見るべき深さは変わります。

ただし、URL変更、リダイレクト、noindex、canonical、サイトマップ、Search Consoleの確認は、どのリニューアルでも優先度が高い項目です。

公開前に確認できるSEO事故は、公開後に慌てて直すよりも、移行表で事前に潰す方が確実です。

まとめ

サイトリニューアル時のSEOで大切なのは、公開後に順位が落ちてから対処することではありません。

リニューアル前に旧サイトの検索資産を棚卸しし、URLを残すか変えるかを判断し、旧URLと新URLの対応表を作り、301リダイレクト、内部リンク、canonical、noindex、サイトマップ、Search Consoleでの確認までを設計することです。

特に、検索流入から問い合わせにつながっているページでは、見た目の刷新だけでなく、title、見出し、本文、CTA、フォーム、計測まで確認する必要があります。

サイトリニューアルは、デザイン改善と検索資産の移行を同時に行うプロジェクトです。

もしリニューアル予定があり、既存サイトに検索流入や問い合わせがあるなら、公開前にSEO移行表を作ることをおすすめします。URL変更の有無、重要ページ、リダイレクト、公開後の確認項目を整理するだけでも、リニューアル後の下落リスクはかなり見えやすくなります。

よくある質問

サイトリニューアルをするとSEO順位は必ず落ちますか?

必ず落ちるわけではありません。ただし、URL変更、リダイレクト漏れ、重要コンテンツの削除、noindexの残存、内部リンクの変更などがあると順位や流入が落ちる可能性があります。公開前に移行表を作り、公開後にSearch Consoleで確認することが重要です。

URLを変えなければSEOリスクはありませんか?

URLを変えない場合でも、title、見出し、本文、内部リンク、canonical、noindex、表示速度、フォーム導線が変わればSEOやCVに影響する可能性があります。URLを維持することはリスクを下げますが、それだけで十分ではありません。

301リダイレクトは全ページに必要ですか?

URLが変わるページでは、基本的に旧URLから対応する新URLへ301リダイレクトを設定します。ただし、代替ページがないページを無理に関係の薄いページへ飛ばすのは避けた方がよい場合があります。重要なのは、旧URLごとに新URLとの対応を判断することです。

リニューアル後、いつまで順位変動を見ればよいですか?

小〜中規模サイトでも数週間、大規模サイトではそれ以上かかる場合があります。公開直後は移行ミスを確認し、1〜2週間でSearch Consoleのページ状況、30日程度で検索クリック、表示回数、CVへの影響を確認すると判断しやすくなります。

制作会社にSEO対応を依頼していれば安心ですか?

制作会社がSEO移行まで具体的に対応するとは限りません。URL移行表、301リダイレクト、canonical、noindex、サイトマップ、Search Console確認、公開後の監視まで誰が担当するのかを事前に決めておく必要があります。

参考にした公式情報

執筆者情報
LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

執筆者情報

LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

Webマーケティング会社・大手Web系企業を経て独立し、デジタルマーケティング業界で14年のキャリア。2018年より東京・福岡を中心に、Web広告運用やSEO対策・AIO対策などのデジタルマーケティング支援を大手・中小企業問わず行っています。100社以上のマーケティング支援の現場で得た知見をもとに、独自の知見とナレッジでコラムを発信しています。

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