SEO費用の相場は?料金体系と見積もりで確認すべき内訳を解説

SEOの費用は、月額の金額だけを見ると判断を誤りやすいです。
結論から言うと、SEO費用の相場は依頼先のタイプで月5万円〜100万円以上、施策の種類で単発10万円〜継続月50万円前後に分かれます。同じ「月額30万円」でも、内容が月次レポートと相談だけなのか、キーワード設計、記事構成、既存記事の改善、Search Console・GA4を見た改善提案まで含むのかで、実務上の価値は大きく変わります。
そのため、費用を検討している方が最初に押さえるべきなのは、「安いか高いか」ではありません。まず、==どこまで外部へ任せるのか==を分けることです。
まず相場の早見表を確認し、そのうえで金額差が何で決まるのか、受け取った見積もりのどこを削ってよいのかを順に見ていきましょう。
この記事でわかること
SEO費用は、月額固定・スポット・成果報酬の料金体系だけでなく、診断、設計、制作、実装、改善運用のどこまで含むかで変わります。
- 依頼先タイプ別・施策別のSEO費用相場
- 同じSEOでも金額が3倍変わる4つの要因
- 月額30万円、50万円、80万円で変わる支援範囲
- 予算が月10万円台のときの使い道
- 見積もりで削ってよい費用と削ると危ない費用
SEO費用の相場は依頼先と施策で決まる
SEO費用の相場とは、SEOの診断、設計、記事制作、内部改善、改善運用のうち、どこまでを誰に依頼するかで決まる金額の幅のことです。一般には月5万円台から100万円以上まで開きがあり、金額そのものよりも何が含まれているかで比較します。
まず、依頼先のタイプ別に見た相場です。
| 依頼先のタイプ | 月額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大手SEO会社 | 月50万〜100万円以上 | 体制が厚く、大規模サイトや競合性の高い領域に対応しやすい |
| 中堅・専門SEO会社 | 月30万〜50万円 | 中小企業の中心価格帯。設計と改善提案が主軸 |
| 小規模・特化型の支援会社 | 月10万〜30万円 | 領域を絞った支援。含まれる範囲の確認が要る |
| フリーランス・個人 | 月5万〜20万円 | 費用は抑えやすいが、制作や実装は別体制になりやすい |
次に、施策の種類別に見た相場です。
| 施策 | 費用の目安 | 課金の形 |
|---|---|---|
| SEOコンサルティング(診断・設計・改善提案) | 月10万〜50万円(大手は月50万〜100万円超) | 月額固定 |
| コンテンツSEO(記事制作込み) | 月10万〜50万円 | 月額固定または本数×単価 |
| SEO記事制作 | 1本5,000円〜10万円(中心帯は1本2万〜3万円) | 記事単価 |
| 内部SEO対策・技術SEO | 単発10万〜50万円/月10万〜30万円 | スポットまたは月額 |
| サイトリニューアル時のSEO設計 | 30万〜100万円(大規模サイトは100万円以上) | プロジェクト単価 |
| 内製化(インハウス)支援 | 月20万〜50万円 | 月額固定 |
| スポット診断(単発) | 10万〜50万円 | 一括 |
この2つの表は、複数のSEO支援会社が公開している料金レンジを横断して整理した目安です(2026年7月22日時点の確認)。特定の1社の価格ではありません。受け取った見積もりが極端に外れていないかを確かめる基準として使ってください。
なお、記事単価が何で変わるかをさらに細かく見たい場合は、制作範囲ごとの内訳を別記事で整理しています。
この記事もおすすめ|SEO記事制作の外注ガイド:依頼範囲・費用・品質管理を徹底解説|依頼範囲・費用・品質管理を徹底解説|記事単価が何で決まるかを、依頼範囲の5段階で確認できます。|
同じSEOでも費用が3倍変わる4つの要因

相場表を見ても、実際の見積もりは同じ施策名で2倍から3倍の差がつくことがあります。差が出る理由は、主に次の4つです。
| 要因 | 金額が上がる方向 | 見積もりで確認すること |
|---|---|---|
| サイト規模 | ページ数が多く、分析と改修の対象が広い | 何ページを診断・改修の対象にするか |
| 競合の強さ | 大手が投資している領域で、必要な施策量が増える | 想定する競合と、必要な記事本数 |
| 対応範囲 | 提案だけでなく、制作や実装まで含む | 誰が実装し、誰が入稿するか |
| 支援体制 | 複数人のチームで担当する | 担当者の人数と、実務を実際に行う人 |
このうち、金額差にいちばん効くのは対応範囲です。同じ「SEOコンサル」でも、次の3つはすべてこの名前で呼ばれます。
- 月1回の相談とレポート確認
- キーワード設計と記事構成案の作成
- サイト分析、記事制作、内部リンク、リライト、CV導線改善までの伴走支援
この3つでは、必要な専門性も、稼働時間も、関わる人の数も違います。つまり、SEO費用を見るときは、何に対する費用なのかと社内工数がどれだけ残るのかを必ず確認しなければなりません。
初期費用の扱いも会社によって分かれます。初期の現状分析やキーワード設計を初期費用として10万〜30万円程度で別建てにする会社もあれば、初月の月額に含める会社もあります。見積書の月額だけを並べると、初期費用を別建てにしている側が安く見えます。初年度の総額に直してから比べてください。
もうひとつ、費用の見方として大切なのは、==SEO費用は「判断の質」にも払っている==という点です。
記事を何本作るかだけであれば、見積もりは比較しやすいです。しかし、どのキーワードから着手すべきか、既存記事を残すべきか統合すべきか、サービスページへどうつなぐべきか、広告とSEOをどう分けるべきかは、単純な作業量では測れません。
費用が高く見えても、サイト全体の優先順位を整理し、無駄な記事制作や不要な改修を避けられるなら、結果的に予算を守れることがあります。
逆に、費用が安くても、記事本数だけが増えて問い合わせ導線が整わない場合は、投資としては弱くなります。BtoB企業がいくらまで投資してよいかを考えるときも、相場表だけではなく、商談単価、粗利、成約率、社内で動ける担当者稼働を合わせて見てください。
GoogleもSEO業者の利用を検討する際は、提案される変更の内容、期待される成果、測定方法、サイトに加える変更の説明などを確認するよう案内しています。詳しくはGoogle検索セントラルの「SEO業者の利用を検討する」にも整理されています。
この記事もおすすめ|SEOコンサルとは?依頼範囲・費用相場・失敗しない会社選びを解説|費用を見る前に、依頼範囲や会社選びの全体像を確認できます。|
SEOコンサル費用の主な料金体系
SEOコンサルの料金体系は、大きく分けると「月額固定型」「スポット型」「成果報酬型」「制作込み型」の4つです。会社によっては、月額固定型を固定報酬型、成果連動を成果報酬型と呼び分けます。呼び方は違っても、確認すべきは支援範囲と実装責任です。
どれが正解というより、自社の課題と実行体制に合うかで選びます。SEO費用は料金体系ではなく、支援範囲、実装責任、社内工数、投資回収条件で判断すると整理しやすくなります。
| 料金体系 | 特徴 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 月額固定型(固定報酬型) | 毎月一定額で継続支援を受ける | 継続的に改善したい | 支援範囲が曖昧だと費用対効果を判断しにくい |
| スポット型 | 診断や設計を単発で依頼する | まず現状を知りたい | 実行する体制が社内に必要 |
| 成果報酬型 | 順位や成果に応じて費用が発生する | 条件が明確なKWで試したい | CVにつながらないKWでも費用が発生する可能性がある |
| 制作込み型 | 記事制作や入稿まで含めて依頼する | 社内に制作体制がない | 制作本数だけが目的にならないよう注意 |
月額固定型は、最も一般的な形です。SEOは一度設定すれば終わる施策ではなく、公開後の表示回数、クリック率、順位、回遊、問い合わせ状況を見ながら改善していく必要があります。そのため、継続的に相談できる月額型は、改善サイクルを回しやすいです。
ただし、月額型では毎月何をしてくれるのかを必ず確認してください。月次レポートだけなのか、施策提案まであるのか、実装確認まで含むのかで、同じ月額でも価値が変わります。
スポット型は、初期診断やキーワード設計に向いています。たとえば、社内に制作チームはあるが、どの記事から作るべきか分からない場合は、スポットで記事管理表やキーワード設計を作るだけでも十分に意味があります。
成果報酬型は、初期費用を抑えやすく見える一方で、条件設計が難しいです。順位だけを成果にすると、問い合わせに近くないキーワードで上位化しても費用が発生することがあります。SEOの目的が受注や商談なら、順位だけではなく、流入後の行動まで見なければなりません。
制作込み型は、社内に記事制作やCMS入稿の体制がない企業に向いています。ただし、制作込みの場合でも、記事本数だけで契約しないことが重要です。記事を増やすことが目的になり、検索意図や内部リンク、サービスページ導線が薄くなると、成果につながりにくくなります。
判断ポイント
料金体系を見るときは「月額か成果報酬か」だけで決めないでください。自社が求めているのが、相談なのか、設計なのか、制作なのか、改善運用なのかを分けると、必要な予算が見えやすくなります。
成果報酬型SEOの費用を見るときの注意点
成果報酬型SEOは、成果が出たときに費用が発生するため、初期費用を抑えたい企業には魅力的に見えます。ただし、SEOの成果を何で定義するかによって、良い契約にも、危ない契約にもなります。特に注意したいのは、!!順位だけを成果条件にするケース!!です。
検索順位が上がることは重要ですが、順位が上がったキーワードが問い合わせに近いとは限りません。検索ボリュームが小さすぎるキーワード、競合が少ないだけのキーワード、事業と関係が薄いキーワードで上位化しても、売上や商談にはつながりにくいです。
成果報酬型を検討する場合は、次の点を確認してください。
| 確認項目 | 見るべき理由 |
|---|---|
| 対象キーワード | 事業成果に近いKWか確認するため |
| 成果条件 | 何位から費用が発生するか確認するため |
| 計測方法 | 誰のデータで成果を判断するか確認するため |
| 施策内容 | 不自然なリンクや危険な施策を避けるため |
| 契約期間 | 長期拘束や解約条件を確認するため |
| CVとの関係 | 順位だけでなく問い合わせに近いか見るため |
Googleは、検索順位を保証すると主張する業者には注意が必要だと案内しています。SEO業者の選定では、提案内容や変更理由、測定方法、信頼できる情報源による裏付けを確認することが重要です。
成果報酬型そのものが悪いわけではありません。ただし、順位を上げることだけが目的になると、記事の品質やサイト全体の導線が後回しになる可能性があります。
SEOを問い合わせ獲得に使うなら、成果条件はできるだけ検索流入後の行動まで見て設計した方が現実的です。
たとえば、Search Consoleではクリック数、インプレッション数、CTR、平均掲載順位などを確認できます。Googleのヘルプでも、検索パフォーマンスレポートはクエリ把握やクリック率の高低を確認する用途として説明されています。公開後の改善では、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートを使って、順位だけでなく表示回数とクリック率を分けて見ることが重要です。
また、問い合わせや資料請求を成果として見る場合は、GA4側で重要な行動をキーイベントとして測定する設計も必要です。GA4のキーイベントについては、Googleアナリティクスヘルプの「コンバージョンイベント」で、ビジネス上重要なアクションを測定するイベントとして説明されています。
つまり、成果報酬型の費用を判断する場合でも、順位だけではなく、表示、クリック、回遊、問い合わせのどこまで測定するかを確認する必要があります。
ワンポイントアドバイス: 成果報酬型の注意点は、支払い条件よりも対象キーワードに出ます。問い合わせに近い語句か、順位だけで終わる語句かを先に分けてください。
月額30万円・50万円・80万円でできることの違い

SEOコンサル費用を検討するとき、実務上よく出てくるのが月額30万円、50万円、80万円前後のラインです。
この金額差は、単純に「高い会社か安い会社か」ではなく、支援範囲と稼働量の違いとして見ると判断しやすくなります。月額30万と80万の違いは、作業量だけでなく、設計、制作進行、実装確認、改善提案、計測まで誰が責任を持つかに出ます。
| 月額予算 | 主な支援範囲 | 向いている状態 | 確認すべきこと |
|---|---|---|---|
| 月額10万円前後 | 簡易診断、月1回の相談、限定的な助言 | 社内にSEO担当がいて壁打ち相手がほしい | 実装・制作は別料金か |
| 月額30万円前後 | 診断、キーワード設計、月次改善提案 | 社内で実装・制作できる | 制作や入稿は含まれるか |
| 月額50万円前後 | 設計、構成、リライト方針、定例改善 | 記事改善を継続したい | 既存記事の分析まで見るか |
| 月額80万円前後 | 戦略、制作進行、計測、導線改善 | SEOを事業施策として進めたい | 複数人の体制と責任範囲 |
月額30万円前後では、SEOの設計や改善提案が中心になることが多いです。社内に記事制作担当やWeb担当者がいる場合は、このレンジでも十分に活用できます。
ただし、実装や制作をすべて外部に任せたい場合、月額30万円では足りないことがあります。特に、記事制作、画像制作、CMS入稿、サービスページ改善、計測設定まで含めると、稼働が増えるためです。
月額50万円前後になると、キーワード設計だけでなく、記事構成、既存記事のリライト方針、内部リンク、月次の改善提案まで踏み込みやすくなります。SEOの成果が出始めているが、社内だけでは優先順位を決めにくい企業に向いています。
月額80万円前後では、SEOを単体施策ではなく、事業の問い合わせ導線として設計する支援になりやすいです。記事制作のディレクション、LPやサービスページとの接続、GA4でのキーイベント確認、広告運用との役割分担まで含めて見る場合、このレンジになることがあります。
ここで重要なのは、月額80万円だから必ず成果が出るわけではないということです。逆に、月額30万円でも、課題が明確で社内の実行体制があるなら、十分に前進できます。
金額よりも、自社のボトルネックに合っているかを見てください。
たとえば、記事は作れるが戦略がないなら、設計に予算を使うべきです。記事制作が止まっているなら、制作込みの支援が必要かもしれません。既存記事は多いが問い合わせが少ないなら、リライトや導線改善に予算を寄せる方が効果的です。
SEO費用は、支援会社の作業を買うというより、自社の詰まりを解消するための予算として考えると判断しやすくなります。
アズくんワンポイント: お、月額30万円と80万円って、何がそんなに違うんだろう?ぼくも最初ここで迷います〜
ワンポイントアドバイス: 予算帯を比べるときは、提案書の厚さではなく、社内に残る作業を見てください。制作、実装、計測確認が残るなら、その分の社内工数も費用です。
予算が月10万円台ならSEO費用はどこへ使うか
相場表を見て、「そもそも月30万円は出せない」と感じた方もいると思います。実際、SEOに初めて予算を付ける企業では、月10万円前後から始めるケースは珍しくありません。
このとき避けたいのは、月10万円で伴走支援を薄く広く買うことです。診断も設計も制作も少しずつ含む契約にすると、どれも中途半端になり、何が効いたのか分からないまま1年が過ぎます。
私の実務見解としては、予算が月10万円台なら、範囲を1つに絞る方が前に進みます。優先順位は次のとおりです。
| 状況 | 月10万円台の使い道 | 理由 |
|---|---|---|
| SEOを何も見ていない | スポット診断(10万〜50万円)を単発で入れる | 継続契約より先に、何が課題か確定させる |
| 課題は分かっているが手が動かない | 記事制作だけを本数指定で外注 | 記事単価で成果物が明確になり、費用が読める |
| 記事はあるが成果が出ない | キーワード設計とリライト方針の作成をスポットで依頼 | 新規制作より既存記事の改善が費用対効果に出やすい |
| 社内に担当者がいる | 月次の相談枠だけを契約し、実行は内製 | 判断だけを外部に置き、稼働は社内で持つ |
つまり、予算が小さいときほど継続の月額契約ではなく、単発で成果物が残る依頼に寄せた方がよい、という考え方です。スポット診断やキーワード設計は、契約が終わっても資料が社内に残ります。月額の相談枠は、終わると何も残りません。
内製と外注の切り分けをもう少し具体的に決めたい場合は、業務単位の判断基準を別記事で整理しています。
この記事もおすすめ|SEO対策は自社か外注か?役割分担と5つの判断基準を解説|どの業務を社内に残し、どこから外注するかを判断できます。|
SEO見積もりで削ってよい費用と削ると危ない費用

見積書を受け取って予算に収まらないとき、多くの担当者は「どこを削れば安くなるか」を考えます。ここでの判断を誤ると、金額は下がっても成果が出ない契約になります。
そこで、金額を下げる前に見積もりチェックの観点を1つ持っておくと判断がぶれません。費用を「社内で代替できるもの」と「抜けると成果を判定できなくなるもの」の2種類に分けて見ることです。
削ってよい費用と、削ると危ない費用は、次の基準で分かれます。
| 判断 | 該当する費用 | 理由 |
|---|---|---|
| 削ってよい | 記事の執筆・画像作成・CMS入稿 | 社内に人がいれば代替できる。成果物が目に見えるので品質も確認しやすい |
| 削ってよい | 定例会の頻度(週次→隔週・月次) | 判断の回数が減るだけで、判断の質そのものは落ちない |
| 削ってよい | レポートの作成頻度・体裁 | 数字はSearch ConsoleとGA4で自社でも見られる |
| 削ると危ない | 初期診断とキーワード設計 | ここを飛ばすと、以降の全作業が当てずっぽうになる |
| 削ると危ない | 既存記事の棚卸しとカニバリ確認 | 抜けると似たテーマの記事が増え、既存記事の順位まで下がる |
| 削ると危ない | 計測設定とキーイベント設計 | 成果を判定できず、次の投資判断ができなくなる |
| 削ると危ない | サービスページへの導線設計 | 記事が読まれても問い合わせに変換されない |
| 削ると危ない | 公開後のリライト方針 | SEOは公開後の改善で伸びるため、ここが無いと初期投資が寝る |
分け方はシンプルです。社内で代替できる作業は削ってよく、抜けると成果の判断そのものができなくなる項目は削ってはいけません。
たとえば、既存記事の棚卸しをせずに新規記事を作ると、似たテーマの記事が増えます。結果として、どの記事を主役にするべきか分からなくなり、内部リンクの設計も弱くなります。これは月々の費用を数万円下げるために、既存資産の順位を落とす取引です。
同じように、計測設定を削ると、半年後に「効果があったのか分からない」という状態になります。その時点で契約を続けるべきかどうかを判断できず、結局もう半年払い続けることになりがちです。
もう一点、見積書の項目名は中身を保証しないことも押さえてください。「SEOレポート」と書かれていても、順位と流入を一覧にするだけのものと、どの記事をリライトすべきかまで提案するものがあります。「キーワード設計」も、単なるキーワードリストなのか、記事ごとの役割や内部リンクまで整理した記事管理表なのかで価値が違います。項目名ではなく、契約終了後に社内へ何が残るかで比べてください。
見積書の項目そのものを一行ずつ精査したい場合は、作業範囲の内訳を専門に扱った記事があります。
この記事もおすすめ|SEO見積もりで失敗する会社はキーワード数と作業範囲9項目を見ていない|見積書の各項目と、一式表記への質問例を確認できます。|
よくある失敗
「毎月◯本の記事を納品します」だけで、キーワード設計、内部リンク、公開後改善、問い合わせ導線の説明がない場合は注意が必要です。記事本数が増えても、読者が次に進む設計がなければ、SEO費用が制作費だけで終わってしまいます。
SEO費用を無駄にしないための予算設計
SEO費用を無駄にしないためには、最初から全てを外注するのではなく、現在の課題に合わせて予算を使うことが重要です。まず、自社サイトの状態を次のように分けてください。
| 現在の状態 | 優先すべき支援 | 費用の使い方 |
|---|---|---|
| SEOをほとんど見ていない | 初期診断、計測確認 | まずスポット診断 |
| 記事が少ない | キーワード設計、記事制作 | 記事群の設計から開始 |
| 記事は多いが成果がない | 既存記事改善、内部リンク | リライトと導線改善 |
| 広告費を使っている | 広告とSEOの役割整理 | 検索語句とCVデータを活用 |
| サイト改修予定がある | 技術SEO、情報設計 | 公開前にSEO設計を入れる |
サイト改修を予定している場合は、公開前に技術面の土台を確認しておくと、後からの作り直し費用を避けやすくなります。ページがどう検索エンジンに認識されるかはクロールとインデックスの基礎で確認でき、改修と同時にSEO設計を入れる判断材料になります。
SEOに予算を使うとき、ありがちな失敗は「とりあえず記事を増やす」ことです。もちろん、新規記事が必要な場合もあります。ただし、既存記事がある程度あるサイトでは、新規記事よりも、既存記事の統合、タイトル改善、内部リンク、CTA改善の方が効果的なことがあります。
また、広告運用をしている企業であれば、広告の検索語句やCVデータはSEO設計に使えます。広告で成果が出ているテーマは、SEOでも優先度を上げる候補になります。逆に、SEOで自然検索の入口を作り、広告は比較検討や刈り取りに寄せるという使い分けもできます。
SEO費用は、SEOだけで閉じて考えない方がよいです。
問い合わせを増やす目的なら、記事制作、サービスページ、フォーム、計測、広告との接続まで見て、どこに詰まりがあるかを整理する必要があります。
SEO対策は記事制作だけではなく、デジタル広告、アクセス解析、サイト導線、問い合わせ獲得まで含めて設計すると、費用の使いどころが見えやすくなります。費用の相談でも、「何本作るか」だけではなく、どこに投資すると成果導線が整うかを見る必要があります。
なお、外注の予算を決める前に自社でできるSEO対策の手順を確認しておくと、依頼する範囲を絞りやすくなります。
SEOコンサル費用の投資回収モデル

SEOコンサル費用を判断するときは、「月額50万円が高いか安いか」だけで見ない方がよいです。企業サイトでは、検索流入が増えても、問い合わせ、商談、受注まで進まなければ投資回収は見えません。
ここでは、月額50万円を6か月投資した場合の架空の試算例で考えてみます。これは実績値ではなく、費用対効果を整理するためのモデルです。BtoBではLTV、粗利、商談化率、受注率を置くと、成約率から月額費用の上限を置く試算がしやすくなります。
| 項目 | 試算例 | 見るべき意味 |
|---|---|---|
| SEOコンサル費用 | 月50万円 × 6か月 = 300万円 | まず回収すべき投資額 |
| 想定受注単価 | 300万円 | 1件受注したときの売上 |
| 想定粗利率 | 50% | 1件あたりの粗利は150万円 |
| 必要受注数 | 2件 | 粗利300万円で投資額を回収 |
| 商談化率 | 20% | 問い合わせ5件で1商談 |
| 受注率 | 25% | 商談4件で1受注 |
| 必要問い合わせ数 | 40件 | 40件 → 8商談 → 2受注 |
このモデルでは、6か月で40件の問い合わせを生み、そこから8件の商談、2件の受注につながれば、粗利ベースで投資回収の目安に届きます。
もちろん、実際には受注単価、粗利率、商談化率、受注率、営業体制によって変わります。ただ、ここで大切なのは、SEO費用を検索順位だけで判断しないことです。
Search Consoleでは表示回数、クリック数、CTR、検索クエリを見ます。GA4では記事からサービスページへ進んだか、フォームへ到達したかを見ます。さらにCRMやSFAで問い合わせ後の商談化率、受注率、受注単価を確認できると、SEO施策を「記事の成果」ではなく事業数字に近い投資判断として見やすくなります。
稟議で説明する場合は、月額費用だけではなく、稟議で聞かれる回収期間と代替施策比較も併記すると通しやすくなります。たとえば、同じ300万円でも、広告で短期獲得に使うのか、SEOで半年から1年の資産形成に使うのかで、期待する指標は変わります。
ワンポイントアドバイス: 投資回収モデルは、厳密な予測ではなく上限予算を置くための道具です。粗利と成約率を入れるだけでも、月額50万円を続ける条件が見えます。
見積もりを取る前に自社の課題を3つに分ける
課題が曖昧なまま複数社から見積もりを取ると、各社の提案内容がバラバラになり、比べられるのが金額だけになります。相見積もりを金額競争にしないために、依頼前に自社の課題を次の3つに分けてください。
| 課題 | こういう状態なら該当 | 外部に相談する内容 | 該当する費用帯 |
|---|---|---|---|
| 設計の課題 | 何の記事を作るべきか分からない | キーワード設計、記事管理表 | スポット10万〜50万円 |
| 制作の課題 | 方針はあるが記事制作が進まない | 構成、本文、画像、入稿 | 記事単価または月10万〜50万円 |
| 改善の課題 | 記事はあるが問い合わせが増えない | リライト、内部リンク、CTA、計測 | 月30万〜50万円 |
この3分類だけでも、提案の粒度は変わります。たとえば、記事制作は社内でできるがキーワード設計が弱い企業が「SEO対策をお願いしたい」と伝えると、各社は制作込みの高い提案を出してきます。「設計の課題です」と最初に伝えれば、比較すべき見積もりは設計支援どうしに絞られます。
あわせて、サイトURL、月間の問い合わせ数、社内で対応できる作業範囲、Search ConsoleとGA4の権限有無の4点を用意しておくと、初回相談の論点はかなり絞れます。すべて完璧に整理できていなくても構いません。相談の場で何を見られるのかを先に知っておきたい場合は、SEO無料診断の確認項目も参考になります。
SEOコンサルの費用対効果はどう見るべきか
SEOコンサルの費用対効果は、短期間の順位変動だけで判断しない方がよいです。
GoogleのSEOスターターガイドでも、ランキングがトップになる秘訣はないと説明されています。SEOは、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくし、ユーザーが見つけやすくするための継続的な改善です。詳しくはGoogle検索セントラルの「SEOスターターガイド」が参考になります。
海外のSEO専門家の見解も、費用対効果を見るうえで参考になります。
たとえば、Moz創業者でSparkToro共同創業者のRand Fishkin氏は、2024年のゼロクリック検索調査で、米国ではGoogle検索1,000回あたりオープンウェブへのクリックは360件にとどまるという調査結果を示しています。これは、SEO費用を「検索順位」や「クリック数」だけで判断すると、実際の成果導線を見誤る可能性があるという示唆になります。
詳しくはSparkToroの「2024 Zero-Click Search Study」で確認できます。
また、国際SEOやAI検索最適化の専門家として知られるAleyda Solis氏は、自身のSEO書籍紹介の中で、SEOプロセスを導入、実行、結果のモニタリング、結果に基づく意思決定まで含む流れとして説明しています。つまり、SEOコンサル費用は初期設定や記事制作だけではなく、公開後に数字を見て判断し直す仕組みまで含めて評価するべきです。
Aleyda Solis氏のプロフィールや書籍については、公式サイトの「About Aleyda Solís」と「SEO - Las Claves Esenciales」で確認できます。
SEO費用の効果を見るときは、次のように段階を分けると現実的です。
| 段階 | 見る指標 | 判断の例 |
|---|---|---|
| 検索に出る | インプレッション数 | 記事テーマが検索結果に出ているか |
| 選ばれる | CTR、クリック数 | タイトルやディスクリプションが合っているか |
| 読まれる | 滞在、スクロール、回遊 | 本文が読者の疑問に答えているか |
| 進む | サービスページ遷移 | 記事から導線があるか |
| 相談される | 問い合わせ、資料請求 | CVまで計測できているか |
SEOコンサル費用は、このどこを改善するための費用なのかを明確にした方がよいです。
たとえば、インプレッションが少ないならキーワード設計や記事追加が必要です。表示はあるがクリックされないなら、タイトルやメタディスクリプションの改善が必要です。クリックはあるが問い合わせがないなら、記事内容、内部リンク、サービスページ、フォームの改善が必要です。
このように見ると、SEO費用は単なる「順位を上げる費用」ではなく、検索から問い合わせまでの導線を整える費用になります。
月額費用を払う価値があるかどうかは、毎月の作業量ではなく、==次の改善点が明確になるか==で判断してください。
まとめ
SEO費用の相場は、依頼先のタイプで月5万円〜100万円以上、施策の種類で単発10万円〜継続月50万円前後に分かれます。
ただし、費用を見るときに大切なのは、相場の平均値を覚えることではありません。自社の課題に対して、どの支援範囲が必要なのかを判断することです。
月額10万円台なら範囲を1つに絞り、月額30万円なら設計や改善提案が中心になりやすく、月額50万円ではリライトや定例改善まで踏み込みやすく、月額80万円以上では制作進行、計測、導線改善まで含めた支援になりやすいです。
ただし、どの金額でも、契約前に確認すべきことは変わりません。
- 何を診断するのか
- どこまで設計するのか
- 制作や入稿は含まれるのか
- 公開後の改善提案はあるのか
- Search ConsoleとGA4をどう使うのか
- 問い合わせ導線まで見るのか
- 追加費用が発生する範囲はどこか
SEO費用は、安いか高いかだけでは判断できません。
自社が解決したい課題に対して、==必要な判断と実行==が含まれているかを見てください。
もしSEO費用の見積もりを見ても妥当性が分からない場合は、まず現状診断から始めるのが現実的です。記事を増やすべきか、既存記事を直すべきか、サービスページや計測を整えるべきかを分けるだけでも、予算の使い方はかなり見えやすくなります。
よくある質問
Q. SEO費用の相場はいくらですか?
依頼先と施策で変わります。依頼先で見ると、大手SEO会社は月50万〜100万円以上、中堅・専門会社は月30万〜50万円、小規模・特化型は月10万〜30万円、フリーランス・個人は月5万〜20万円が目安です。施策で見ると、SEOコンサルティングは月10万〜50万円、SEO記事制作は1本5,000円〜10万円、スポット診断は単発10万〜50万円程度です。
Q. SEO対策に初期費用はかかりますか?
会社によって分かれます。初期の現状分析やキーワード設計を初期費用として10万〜30万円程度で別建てにする会社もあれば、初月の月額に含める会社もあります。月額だけを並べると初期費用を別建てにしている側が安く見えるため、初年度の総額に直して比較してください。
Q. 月額30万円のSEOコンサルでは何ができますか?
月額30万円前後では、初期診断、キーワード設計、月次レポート、改善提案が中心になることが多いです。記事制作やCMS入稿、開発実装まで含むかは会社によって異なります。社内に制作・実装体制がある企業であれば、設計支援として活用しやすい予算帯です。
Q. 予算が月10万円しかない場合はどうすればよいですか?
範囲を1つに絞ってください。月10万円で伴走支援を薄く広く買うと、診断も設計も制作も中途半端になります。SEOを何も見ていない段階ならスポット診断、課題が分かっているなら記事制作か、キーワード設計とリライト方針の作成に絞る方が、契約終了後にも資料が社内へ残ります。
Q. SEO見積もりで削ってよい費用はどれですか?
社内で代替できる作業です。記事の執筆、画像作成、CMS入稿、定例会の頻度、レポートの体裁は削っても判断の質は落ちません。逆に、初期診断とキーワード設計、既存記事の棚卸し、計測設定、サービスページへの導線設計、公開後のリライト方針は、抜けると成果の判断そのものができなくなるため削らないでください。
Q. 成果報酬型SEOはおすすめですか?
対象キーワード、成果条件、計測方法、施策内容が明確であれば選択肢になります。ただし、順位だけを成果にすると、問い合わせにつながらないキーワードでも費用が発生する可能性があります。CVを目的にするなら、順位だけではなく、流入後の行動まで見る設計が必要です。
Q. SEO費用を無駄にしないために最初に何をすべきですか?
まず、自社の課題を設計、制作、改善の3つに分けてください。そのうえでSearch Console、GA4、既存記事、主要サービスページ、問い合わせ数、広告運用の有無を確認すると、記事を増やすべきか、既存記事を改善すべきか、導線や計測を整えるべきかを判断しやすくなります。