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SEOカニバリゼーションとは?記事同士が競合する原因と解消法

SEOカニバリゼーションの原因、Search Consoleでの確認方法、記事統合・リライト・301・noindexの使い分けを整理します。
SEOカニバリゼーションとは?記事同士が競合する原因と解消法

SEO記事を増やしているのに、特定のキーワードで順位が伸びない。検索順位が日によって入れ替わる。Search Consoleを見ると、同じクエリに複数の記事URLが出ている。

このような状態が続く場合、SEOカニバリゼーション、いわゆる「SEOカニバリ」が起きている可能性があります。

結論から言うと、SEOカニバリは単なるキーワードの重複ではありません。同じ検索意図に対して複数の記事が似た答えを返し、検索エンジンにも読者にも主役ページが伝わっていない状態です。

補足ボックス|この記事でわかること

  • SEOカニバリゼーションの意味と、通常の関連記事との違い
  • Search Consoleを使ってカニバリを確認する方法
  • 記事を統合するべきか、分けて残すべきかの判断基準
  • リライト、301リダイレクト、noindex、canonicalの使い分け
  • 記事数が増えたメディアでカニバリを予防する管理方法

補足ボックス終了

SEOカニバリの対策で大切なのは、焦って記事を削除することではありません。まず、どの記事を主役にするのかを決め、検索意図、内部リンク、title、見出し、導線を整理します。そのうえで、統合、分離、リライト、削除、リダイレクトを判断します。

この記事では、記事数が増えて整理に困っているメディア担当者向けに、SEOカニバリの原因、調査方法、解消法、再発防止の考え方を実務目線でまとめます。

SEOカニバリゼーションは記事同士の役割重複で起きる

SEOカニバリゼーションが複数記事の検索意図と役割の重複で起きることを示す図解

SEOカニバリゼーションとは、同じサイト内の複数ページが、同じキーワードや似た検索意図で競合している状態です。

たとえば、同じサイト内に次のような記事があるとします。

記事 狙っているテーマ 読者に返している答え
SEO対策とは? SEOの基礎 SEOの概要と必要性
SEO対策の基本 SEOの基礎 初心者向けの基本
SEOのやり方 SEOの手順 SEO施策の進め方
SEO初心者ガイド SEOの基礎 初心者が最初に知ること

これらがすべて「SEO対策」「SEOとは」「SEO 基本」のような近い検索意図に対して似た答えを返している場合、検索エンジンはどのURLを代表として出すべきか判断しにくくなります。

ただし、同じテーマの記事が複数あること自体が悪いわけではありません。親記事、手順記事、費用記事、比較記事、事例記事のように、読者の悩みや次の行動が違うなら別記事として成立します。

問題は、記事タイトルだけが違い、本文の役割や検索意図がほとんど同じになっている状態です。

SEOカニバリが起きると、次のような症状が出ます。

  • 同じキーワードで複数URLが入れ替わって表示される
  • 本来出したい記事ではなく、古い記事や弱い記事が検索に出る
  • 複数記事が10位前後で止まり、1本も上位に伸びない
  • Search Consoleで同じクエリに複数URLが紐づく
  • クリック率や問い合わせ導線が安定しない

綱脇耕輔の実務見解として、カニバリは「記事が多いから起きる」のではなく、記事ごとの役割、主役URL、内部リンク、リライト方針が管理されていない時に起きやすいと考えています。

カニバリが起きているかはSearch Consoleで確認する

Search Consoleで同じクエリに複数URLが出ているかを確認するSEOカニバリ診断図解

SEOカニバリを判断する時は、思い込みで記事を消さないことが重要です。

検索結果で同じサイトのページが複数表示されること自体は、必ずしも悪い状態ではありません。複数ページが別々の意図で上位表示され、どちらもクリックやCVに貢献しているなら、カニバリではなくサイトの面展開として評価できます。

まずはSearch Consoleで確認します。基本的な確認は、検索パフォーマンスレポートで対象クエリを絞り込み、ページ別に表示回数、クリック数、掲載順位を見る方法です。Search ConsoleのURL検査やページレポートについては、GoogleのURL検査ツールのヘルプページインデックスレポートのヘルプでも確認できます。

確認するポイントは次の通りです。

確認項目 見る場所 カニバリの疑いがある状態
同一クエリ 検索パフォーマンス 複数URLに表示回数が分散
URL入れ替わり ページ別推移 表示URLが頻繁に変わる
順位停滞 クエリ別順位 複数URLが中位で止まる
CTR低下 クエリ×ページ 本来の主役URLがクリックされない
CV距離 GA4/CRM 検索に出るURLが相談導線から遠い

ここで重要なのは、順位だけで判断しないことです。

たとえばA記事が8位、B記事が12位で同じキーワードに出ている場合でも、A記事が問い合わせに近いページで、B記事が補足記事として内部リンクで支えているなら、すぐに統合すべきとは限りません。

一方で、本来主役にしたいA記事が表示されず、古いB記事ばかり検索に出ているなら、title、本文、内部リンク、canonical、リダイレクト、記事統合を検討します。

カニバリ診断では、同じクエリに複数URLが出ているかだけでなく、どのURLを主役にすべきかまで決める必要があります。

まず残すページと統合するページを決める

SEOカニバリ解消で残すページ、統合するページ、分離するページを判断する図解

カニバリ対策で最初にやることは、主役ページを決めることです。

主役ページとは、その検索意図に対して最も読者の悩みに答えられ、事業成果にもつながりやすいページです。クリック数が多いページを残す場合もありますし、CVに近いページを主役にして、既存流入を集約する場合もあります。

判断軸は次の通りです。

判断軸 残すページ 統合・整理候補
検索意図 中心意図に最も近い 近いが補足的
既存成果 クリック、CV、被リンクがある 流入が少ない
情報量 網羅性と独自性がある 内容が薄い
更新性 今後も改善しやすい 古くなりやすい
導線 相談や資料請求につながる 導線が遠い

記事数が増えたメディアでは、記事単位ではなく「記事群」で見ることが重要です。

たとえば「SEOコンサル」というテーマなら、親記事、費用記事、会社選び記事、内製/外注記事、リライト記事が存在します。この時、親記事は全体像、費用記事は予算判断、会社選び記事は比較判断、内製/外注記事は体制判断という役割を持ちます。

この役割が明確なら、近いキーワードでもカニバリしにくくなります。逆に、すべての記事が「SEOコンサルとは」「依頼するメリット」「費用相場」「会社選び」を同じ深さで扱うと、記事同士が競合します。

残すページを決めずに全記事を少しずつ直すと、カニバリは解消しにくいです。まず主役URLを決め、他の記事を支援役、補足役、統合候補に分けます。

検索意図が同じなら統合を検討する

検索意図が同じ記事を統合して主役ページへ評価を集めるSEOカニバリ解消図解

複数の記事が同じ検索意図に対して同じ答えを返している場合は、記事統合を検討します。

統合が向いているのは、次のようなケースです。

状態 判断
複数記事の見出し構成がほぼ同じ 統合候補
どの記事も浅く、単独で強くない 統合候補
古い記事と新しい記事が同じテーマを扱う 新しい主役へ統合
旧記事に被リンクや流入がある 301リダイレクトも検討
補足情報だけが有用 主役記事へ追記

統合する時は、単に文章をつなぎ合わせるだけでは不十分です。重複している見出しを削り、主役記事の検索意図に沿って構成を組み直します。

統合の流れは次の通りです。

1. 対象キーワードと競合URLをSearch Consoleで確認する 2. 主役URLを決める 3. 統合候補の記事から残す情報を抽出する 4. 主役記事の見出し構成を再設計する 5. 旧記事から主役記事へ301リダイレクトするか判断する 6. 内部リンクを主役記事へ向け直す 7. Search Consoleで表示URLとクリックの推移を見る

Googleは重複または類似したURL群から代表URLを選ぶ正規化の仕組みを持っています。詳しくはGoogleのURL正規化に関するドキュメント正規URL指定のドキュメントで説明されています。

ただし、カニバリ対策ではcanonicalだけに頼るのではなく、記事の役割、本文、内部リンク、リダイレクトを整理することが大切です。

流入がある記事を確認せずに削除したり、301リダイレクト先を適当に決めたりする作業は避けるべきです。

検索意図が違うなら記事の役割を分ける

検索意図が違う記事を基礎、比較、費用、手順に分けて役割整理するSEO図解

似たキーワードでも、検索意図が違うなら記事を分けて残すべきです。

たとえば「SEO対策とは」と「SEO対策 やり方」は近いテーマですが、前者は定義や全体像を知りたい読者、後者は実行手順を知りたい読者です。「SEO 費用」は予算判断、「SEO会社 選び方」は外注判断です。

このように読者の次の行動が違うなら、記事を統合せず、役割を分けます。

記事タイプ 読者の意図 記事の役割
親記事 全体像を知りたい 主要テーマの入口
手順記事 自分で進めたい 実行方法の説明
費用記事 予算を知りたい 投資判断
比較記事 外注先を選びたい 会社選び
改善記事 既存記事を直したい リライト判断
事例記事 成果イメージを知りたい 具体化

記事を分ける場合は、title、H1、導入文、見出し、内部リンクの役割を明確にします。

たとえば親記事では「SEO対策とは何か」「全体像」「相談すべきタイミング」を扱い、手順記事では「目的設定」「キーワード選定」「記事設計」「公開後改善」を扱う。費用記事では「料金体系」「見積もりの見方」「投資回収」を扱う。

同じキーワードを避けることより、同じ検索意図に同じ答えを返さないことが重要です。

title・H1・内部リンクで主役ページを明確にする

SEOカニバリ対策でtitle、H1、内部リンク、パンくずから主役ページを明確にする図解

カニバリ対策では、主役ページを決めた後に、サイト内のシグナルを揃えます。

具体的には、title、H1、導入文、内部リンク、パンくず、関連記事、カテゴリページの説明文を確認します。

要素 主役ページで行うこと 補助ページで行うこと
title 主キーワードと中心意図を明確にする ロングテールや別意図に寄せる
H1 主役テーマを端的に示す 具体テーマへ絞る
導入文 読者の悩みと結論を示す 主役記事との違いを示す
内部リンク 主役URLへ評価を集める 主役へ自然にリンクする
関連記事 次の疑問へ誘導する 主役を奪わない

内部リンクのアンカーテキストも重要です。主役記事へリンクする時は、読者が何を理解できるページなのかがわかる言葉にします。

たとえば「SEO対策とは」を主役にするなら、補助記事から「SEO対策の全体像はこちら」のようにリンクします。費用記事から親記事へ戻す場合は「SEO対策の全体像を確認する」のように、役割を明確にします。

一方、補助記事に主役キーワードを強く入れすぎると、主役ページと競合します。補助記事は「SEO対策 やり方」「SEO対策 費用」「SEO会社 選び方」のように、より具体的な意図へ寄せます。

SEOカニバリの解消は、本文だけでなくサイト内のリンク設計まで含めて行う必要があります。

削除・noindex・canonical・301は目的で使い分ける

SEOカニバリ解消で削除、noindex、canonical、301リダイレクトを目的別に使い分ける図解

カニバリ対策では、削除、noindex、canonical、301リダイレクトを使う場面があります。

ただし、これらは目的が違います。間違って使うと、必要な流入や評価を失うことがあります。

方法 向いている場面 注意点
リライト 記事の役割を変えて残す 検索意図を明確にする
統合 同じ意図の記事を1本にする 重複見出しを整理する
301リダイレクト 旧記事を主役記事へ移す 恒久移転として扱う
noindex 検索に出したくないが残したい 重要記事に使わない
canonical 重複URLの代表を示す 記事の役割整理の代替ではない
削除 役割も流入もない 代替URLを確認する

たとえば、古い記事に被リンクや検索流入があり、内容を新しい主役記事へ統合するなら、301リダイレクトを検討します。情報として残す価値はあるが検索に出す必要がないページなら、noindexを検討します。

一方、似た記事があるからといって、すぐcanonicalを入れればよいわけではありません。canonicalは重複URLの代表を示すためのものであり、検索意図が違う記事同士の役割整理には向きません。

ここで大事なのは、技術設定の前に「この記事は残す価値があるか」「どの検索意図を担当するか」「どのページへ導線を渡すか」を決めることです。

記事数が増えたメディアは管理表でカニバリを防ぐ

記事管理表で主対策キーワード、検索意図、主役URL、内部リンクを管理してSEOカニバリを防ぐ図解

SEOカニバリは、公開後に直すより、記事管理の段階で予防する方が効率的です。

記事数が50本、100本、300本と増えると、担当者の記憶だけでは、どの記事がどの検索意図を担当しているか把握できなくなります。

記事管理表には、最低限次の項目を入れます。

管理項目 記録すること
主対策キーワード その記事の中心キーワード
副対策キーワード 補助的に拾うキーワード
検索意図 読者の悩み、知りたいこと
記事タイプ 親記事、手順、費用、比較、事例
主役URL そのテーマで中心にするURL
カニバリ注意 近い記事、除外する論点
内部リンク 親子関係、関連記事
CTA 相談、診断、資料請求

特に重要なのは、「除外する論点」を決めることです。

たとえば「SEO費用」の記事では、費用相場や料金体系を深く扱い、「SEO会社の選び方」は別記事へ渡します。「SEO会社の選び方」の記事では、比較基準や契約前チェックを扱い、費用相場は内部リンクで補足します。

このように、記事ごとに「扱うこと」と「扱わないこと」を決めると、記事同士の役割が明確になります。

記事管理表は、制作進行表ではなく、検索意図と主役URLを管理する設計図として使うことが重要です。

リライト後は順位だけでなくURLの安定を見る

SEOカニバリ解消後にSearch Consoleで表示回数、クリック、順位、表示URLの安定を見る図解

カニバリ対策を行った後は、すぐに成功・失敗を判断しない方がよいです。

検索エンジンが変更を反映するまでには時間がかかります。リライト、内部リンク変更、301リダイレクト、noindex、canonicalなどを行った場合、Search Consoleで数週間単位の推移を見ます。

確認する指標は次の通りです。

指標 見ること 判断
表示回数 対象クエリの需要が維持されているか 大きく落ちていないか
クリック数 主役URLへ集まっているか 分散が減ったか
平均掲載順位 主役URLが安定しているか 中位停滞が改善したか
表示URL 入れ替わりが減ったか 主役URLが定着したか
CV 問い合わせや資料請求が増えたか 事業成果に近づいたか

綱脇耕輔の実務見解として、カニバリ解消は「順位が上がったか」だけで評価しません。同じクエリで表示されるURLが安定し、読者が適切なページから次の行動に進めているかを見ます。

たとえば、統合後にクリック数が少し減っても、問い合わせ率が上がる場合があります。逆に順位が上がっても、相談導線から遠い記事が主役になっているなら、事業成果にはつながりにくいです。

SEOカニバリ対策は、検索順位の整理であると同時に、記事群から問い合わせ導線までの整理でもあります。

自社で整理する範囲と外部に相談する範囲

SEOカニバリ対策で自社の記事棚卸しと外部相談の範囲を分ける判断図解

SEOカニバリは、自社で整理できる範囲と、外部に相談した方がよい範囲があります。

自社でまずできることは、記事一覧の棚卸し、主対策キーワードの確認、近い記事の洗い出し、Search Consoleでのクエリ確認です。

一方、記事数が多い、URLの入れ替わりが複雑、canonicalやnoindex、301リダイレクトを含む、既存流入が大きい記事を触る必要がある場合は、外部に相談した方が安全です。

自社で整理しやすいこと 外部に相談したいこと
記事一覧の棚卸し URL競合診断
近い記事の洗い出し 統合・分離方針
主役候補の仮決め リライト要件設計
公開履歴の確認 301/noindex/canonical判断
既存CTAの確認 Search Console/GA4/CRM連携

特に、既存記事に一定の検索流入や問い合わせがある場合、削除や統合の判断は慎重に行うべきです。記事を消すことではなく、検索意図ごとに役割を整理し、成果につながる主役URLへ評価と導線を集めることが目的です。

もしSEOカニバリが疑われる場合は、次の情報を整理してから相談すると、診断が進みやすくなります。

  • 記事一覧と公開日
  • 主対策キーワード
  • Search Consoleの対象クエリ
  • 同じクエリに出ているURL
  • 各記事のクリック数、表示回数、CV状況
  • 残したい記事と迷っている記事

この情報があると、単なる感覚ではなく、データを見ながら統合、分離、リライト、削除を判断できます。

カニバリ診断では「検索意図」「URL安定」「CV距離」を分けて見る

SEOカニバリの相談でよくあるのは、「同じキーワードに複数記事が出ているので、どちらかを消した方がいいですか」という質問です。

しかし、実務ではそのまま削除判断に進みません。まず、次の3つに分けて見ます。

診断軸 見ること 判断の意味
検索意図 2つの記事が同じ悩みに答えているか 同じなら統合、違うなら分離
URL安定 同じクエリで表示URLが入れ替わるか 入れ替わるなら主役URLが曖昧
CV距離 どちらの記事が相談や資料請求に近いか 事業成果に近いURLを優先

この3つを分けずに「順位が高い方を残す」と判断すると、問い合わせ導線から遠い記事が主役になってしまうことがあります。

たとえば、A記事は検索順位が高いが定義説明だけで問い合わせ導線が弱い。B記事は順位が低いが、サービス説明や比較表があり、商談につながりやすい。この場合、A記事を単純に残すのではなく、A記事の流入価値をB記事へ統合する、またはA記事を親記事として残し、B記事へ内部リンクで誘導する設計を検討します。

SEOカニバリの解消は、検索順位を1本にまとめる作業ではなく、読者が次に進む導線を整理する作業です。

記事統合の投資判断はクリック数だけで見ない

記事統合には工数がかかります。既存記事の調査、見出し再設計、本文統合、内部リンク修正、リダイレクト判断、公開後の計測が必要です。

そのため、すべてのカニバリ候補を同じ優先度で直すのではなく、事業インパクトで優先順位を決めます。

試算例として、あるBtoBメディアで「SEO 外注」「SEO 依頼」「SEO コンサル」の周辺記事がカニバリしているとします。Search Console上では、関連クエリの表示回数が月20,000、クリック数が月900、問い合わせCVRが0.7%だったとします。

この記事群を整理し、主役記事へクリックが集まり、CTRとCVRが改善した場合の仮説は次のようになります。

項目 改善前 改善後の仮説
表示回数 20,000 20,000
CTR 4.5% 5.8%
クリック数 900 1,160
問い合わせCVR 0.7% 1.0%
問い合わせ数 約6件 約11件

これは実績ではなく試算例です。ただし、SEOカニバリの改善では、このように検索流入、クリック率、問い合わせ率をつなげて投資判断することが重要です。

記事を統合しても、必ず順位やCVが上がるとは限りません。だからこそ、公開前に仮説を置き、公開後にSearch Console、GA4、問い合わせデータで確認します。

カニバリ候補を4分類すると判断しやすい

カニバリ候補の記事は、すべて同じように扱うのではなく、4つに分類すると判断しやすくなります。

分類 状態 対応方針
統合候補 同じ意図で内容も近い 主役記事へ統合
分離候補 近いが読者の悩みが違う titleと見出しを分ける
支援候補 補足情報として価値がある 主役へ内部リンク
整理候補 役割も流入も弱い 削除/noindex/リダイレクト検討

この分類をせずにリライトすると、すべての記事がまた同じような構成になり、数か月後に同じ問題が起きます。

たとえば「SEOライティング」「SEO記事 作り方」「SEO記事 構成」「SEO記事 見出し」のような記事群では、それぞれを別記事にすること自体は問題ありません。ただし、全記事で「キーワード選定」「検索意図」「見出し構成」「本文作成」「公開後改善」を同じ深さで説明すると、役割が重なります。

この場合、「SEO記事 作り方」は全体手順、「SEO記事 構成」は見出し設計、「SEOライティング」は本文表現、「SEO記事 見出し」はH2/H3設計の具体論というように分けます。そして、親記事から各詳細記事へ内部リンクし、詳細記事から親記事へ戻す導線を作ります。

記事群の整理では、1本の記事だけを見るのではなく、同じテーマの周辺記事全体で役割を設計することが欠かせません。

カニバリを直した後に再発させない運用

一度カニバリを解消しても、記事制作を続けると再発することがあります。

再発を防ぐには、新規記事の企画段階で、既存記事との関係を確認します。

新規記事を作る前に、次の質問に答えられる状態にします。

  • このキーワードの主役URLは既にあるか
  • 既存記事と検索意図は同じか違うか
  • この記事は親記事、手順記事、比較記事、費用記事、事例記事のどれか
  • この記事で扱わない論点は何か
  • 公開後にどの記事へ内部リンクし、どの記事からリンクを受けるか
  • CTAはどのサービス相談に近いか

この確認をしないまま記事を量産すると、短期的には本数が増えても、後からリライトや統合の工数が大きくなります。

綱脇耕輔の実務見解として、記事数が100本を超えるメディアでは、記事制作よりも先に、記事管理表、内部リンク設計、リライト優先度、主役URL管理を整えることが成果に直結しやすいです。

新規記事を作るたびに「このテーマの主役はどれか」「この記事は何を補足するのか」を決めておけば、カニバリはかなり防ぎやすくなります。

また、リライト会議では「この記事を残すか消すか」ではなく、「この検索意図に対して読者が最初に読むべきページはどれか」と問い直すと判断しやすくなります。主役ページが決まれば、補助記事は内部リンクで支える、別意図へ寄せる、主役へ統合する、検索対象から外すという選択肢に分けられます。

カニバリ対策は一度で終わる作業ではありません。新規記事、既存記事のリライト、サービスページの追加、カテゴリページの変更があるたびに、記事群の役割は少しずつ変わります。だからこそ、公開後の順位だけでなく、記事管理表とSearch Consoleを定期的に見直す運用が必要です。

よくある質問

SEOカニバリは同じキーワードを使うだけで起きますか?

同じキーワードを使うだけで必ず起きるわけではありません。重要なのは、同じ検索意図に対して複数記事が同じ答えを返しているかどうかです。役割が違う記事であれば、近いキーワードを含んでいても問題にならない場合があります。

カニバリが起きたら記事を削除すべきですか?

すぐに削除するのは避けるべきです。まずSearch Consoleで対象クエリとURLを確認し、主役ページを決めます。そのうえで、統合、リライト、301リダイレクト、noindex、削除のどれが適切か判断します。

canonicalでSEOカニバリは解消できますか?

canonicalは重複URLの代表を示すための仕組みであり、記事同士の検索意図や役割の重複を整理する万能策ではありません。似た記事が競合している場合は、本文、見出し、内部リンク、主役URLの設計を見直す必要があります。

Search Consoleではどこを見ればよいですか?

検索パフォーマンスで対象クエリを絞り込み、ページ別に表示回数、クリック数、掲載順位を見ます。同じクエリに複数URLが出ているか、表示URLが入れ替わっているか、本来出したいURLがクリックされているかを確認します。

新規記事を作る前にカニバリを防ぐ方法はありますか?

記事管理表で、主対策キーワード、検索意図、記事タイプ、主役URL、除外する論点、内部リンク先を管理します。新規記事を作る前に、既存記事と検索意図が重複していないか確認することで、カニバリを予防しやすくなります。

まとめ:SEOカニバリは記事を消す前に役割を整理する

SEOカニバリゼーションは、記事数が増えたメディアで起きやすい問題です。

ただし、原因は「記事が多いこと」ではありません。記事ごとの検索意図、主役URL、内部リンク、CTA、管理方針が曖昧なことが原因です。

まずはSearch Consoleで対象クエリとURLを確認し、どの記事を主役にするか決めます。検索意図が同じなら統合を検討し、検索意図が違うなら記事の役割を分けます。そのうえで、title、H1、内部リンク、関連記事、必要に応じて301リダイレクトやnoindex、canonicalを整理します。

SEOカニバリ対策で目指すべき状態は、1本の記事だけが存在する状態ではありません。読者の悩みごとに適切な記事があり、主役記事と補助記事の役割が明確で、問い合わせ導線まで自然につながっている状態です。

記事数が増えてきたら、制作本数を増やす前に、既存記事の棚卸しとカニバリ診断を行ってください。検索流入を増やすだけでなく、問い合わせにつながる記事群へ整理することが、メディア運用の次の改善になります。

執筆者情報
LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

執筆者情報

LOads 代表取締役 綱脇 耕輔

Webマーケティング会社・大手Web系企業を経て独立し、デジタルマーケティング業界で14年のキャリア。2018年より東京・福岡を中心に、Web広告運用やSEO対策・AIO対策などのデジタルマーケティング支援を大手・中小企業問わず行っています。100社以上のマーケティング支援の現場で得た知見をもとに、独自の知見とナレッジでコラムを発信しています。

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